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シスコが4000人以上をレイオフ 技術職を含む

» 2024年02月15日 16時30分 公開
[ロイター]

 米Cisco Systemsは、全世界で4000人以上の従業員を解雇すると発表した。これはグローバルの従業員の5%に当たり、技術関連職の社員を含む。さらに、年間の収益目標を下方修正することも発表した。

 Ciscoの株価は、水曜日の取引終了後に5%以上下落した。Ciscoが年間の収益目標を530億ドル〜550億ドルから515億ドル〜525億ドルに下方修正したためだ。

 「われわれは、テレコムおよびケーブルサービスプロバイダーの顧客による需要が弱まっているという予測を続けている」と、チャールズ・ロビンスCEOは電話会議で述べた。

 アナリストたちは、テレコム業界のクライアントが支出を制限しているとみている。ネットワーキング機器の過剰在庫を優先して処理するため、Cisco製品の需要は引き続き抑えられると予測しているという。

 調査会社・英Third Bridgeのアナリスト、ジョー・ブルネット氏は「ネットワーキングハードウェアの在庫超過は、2024年後半または2025年初めに解消される」とみている。

 一方、Ciscoは成長の促進に向け、AIを巡る米NVIDIAとのパートナーシップに焦点を当ている。ロビンスCEOは、NVIDIAがデータセンターやAIアプリケーションにCiscoのイーサネットを使用することに同意したと説明した。

 Ciscoは、第3四半期の収益が121億ドルから123億ドルになると予測している。これはLSEG(ロンドン証券取引所グループ)による131億ドルという予測を下回っている。

 情報筋3人によると、8万5000人の従業員を抱えるCiscoは2月初頭、高成長分野に焦点を当てるため、レイオフと再構築を計画していたという。

 Ciscoは、解雇に伴う800万ドルの費用(解雇手当その他の費用を含む)を、税引前損失として計上する予定。2025会計年度の前半にその大部分を計上するという。

 なおCiscoの第2四半期は、調整後利益が1株当たり87セント、収益が1279億ドルで、どちらもLSEGの予測を上回っていた。

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