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普段の仕事に“AI副操縦士” Windowsで「Copilot」はどう使えばよい? 5つの基本用途をチェック(3/4 ページ)

» 2024年02月29日 16時30分 公開
[井上晃ITmedia]

4.必要な画像を生成してもらう

 画像生成機能も、ChatGPTならば、有料のChatGPT Plusを契約しないと利用できない。一方で、Copilotでは、無料でもそれと同じ画像生成モデル「DALL・E3」を使った画像生成機能(DesignerのImage Creator)を利用できる。

 使い方はシンプルで、プロンプトとして「〜の画像を出力して」など入力すればOKだ。チャット画面上で生成された4つの画像が提示されるので、気に入ったものを選択しよう。これでブラウザが起動し、画像をダウンロードできる画面が開く。遷移先の画面にて、ダウンロードや共有操作などが行える。

「ロボットが絵筆を持ってキャンバスに油彩画を描いているイラストを出力して」に対する出力例。4つの出力から気に入ったものを選択しよう
起動したWebサイトにて画像のダウンロード操作が行える

 ただし、DesignerのImage Creatorで出力した画像は、「商用利用」には適さないことを理解しておこう。例えば、出力した画像をデザインに使ってTシャツを作成し、販売するような運用はすべきではない。

 というのも、DesignerのImage Creatorの前進である「Bing Image Creator」では商用利用が禁止されていた。現在、MicrosoftのサイトにはBing Image CreatorとDesignerのImage Creatorに加え、複数の表記が確認でき、現バージョンでもこの利用規約が適用されるかは定かではない。そのため、商用利用にあたってはリスクがある状態といえる。

5.一番の本命? 「Officeソフト」と連動して使う

 Copilotは、WordやExcel、PowerPoint、Teamsなど、Microsoft 365のアプリ群に統合された状態で使えることも強みだ。例えば「WordでのCopilot」ならば、書きかけの雑記テキストを元に文章を整えてもらうような使い方ができるし、「PowerPointでのCopilot」ならば、プレゼンテーションの下書きを作成してもらえるといった具合だ。

 ただし、各アプリに統合されたCopilotを利用するアプローチは限られている。例えば法人向けでは、一般法人・大企業向けMicrosoft 365のアドオンとして提供されている「Copilot for Microsoft 365」を使う必要があるし、個人向けアカウントならばCopilotの有料版プランである「Copilot Pro」(月額3200円)の契約が必要になる。

 もちろん、別途Microsoft 365を使うためのサブスクリプション購読も必要だ。なお、「Office Home & Business 2021」のライセンスでは、Microsoft 365と統合したCopilotは使えない。

 ちなみに、Office Home & Business 2021が既に使えるPCでセッティングをしたところ、Microsoft 365を購読してインストールを進めても、ライセンスが重複して存在している状態になり、そのままでは“Office 2021としてのWord”が起動してしまった。この状態では「WordでのCopilot」は使えない。この場合、Word等のアプリを起動し、アプリ内にある「ファイル」タブをクリックして、続けて「アカウント」をクリック。「ライセンスの切り替え」から使用ライセンスを「Microsoft 365」へ切り替える操作が必要だ。

Office Home & Business 2021がインストールされているPCでMicrosoft 365をサブスクリプションしても、ライセンスが重複する状態になる。これをアプリ側から切り替えないと「アプリ内Copilot」は使えない
「WordでのCopilot」の利用例。書類のフィールドに表示されるCopilotのアイコンをクリックし、「Copilotを使用した下書き」ボックスに、プロンプトを入力。「生成」を選択しよう
コンテンツが生成されたら「保持」をクリックすると入力が採用される。なお、Word内にある「Copilot」のアイコンからも要約などの機能は使えるが、本文を直接編集することはできなかった

 なお、特にCopilot Proについてはリリースされてから日も浅く、アプリによっては、まだ英語でしかプロンプトを入力できない状態であったり、カバーできる用途が限られていたり、ということも多々起こりうるだろう。この辺りについては、各々で試用を重ねつつ、日々のアップデートをチェックしていく必要がある。

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