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駐車中のテスラ車には近づかない方がいい 全てのクルマに欲しい「セントリーモード」の威力走るガジェット「Tesla」に乗ってます(2/4 ページ)

» 2024年03月01日 13時30分 公開
[山崎潤一郎ITmedia]

駐車中も周囲を監視するセントリーモード

 Teslaのクルマには、セントリーモードと呼ばれる、駐車中の監視機能が標準で搭載されています。各種センサーや前後左右の車載カメラを使って監視し、人やクルマが接近すると潜在的脅威ありと判断してヘッドライトが1回だけ点滅し、イベント発生前後を含めた映像を記録します。

 昨年、このセントリーモードによる映像がきっかけでModel 3にキズを付けた犯人を警察が器物破損で逮捕したという報道がありました。キズの場所がヘッドライト周辺だったので、カメラの死角になり決定的瞬間は映ってはいませんが、犯人の犯行前後の行動や顔がバッチリ映っています。

 筆者の場合、前述のような脅威を受けたことはありませんが、外出先で施設等のパーキングに駐め自車に戻ると、スクリーンに「○○件のイベントが発生」とセントリーモードが発動したことを知らせるメッセージが、ほぼ毎回出ています。

 時間があるときは、映像を確認します。すると、時々、車内をのぞき込む人が映っています。皆さん、「2001年宇宙の旅」の「HAL 9000」を模したセントリーモードのスクリーン表示に興味津々といった面持ちです。

あるスーパーの立体駐車場での一コマ。少女姉妹がしばらくの間、スクリーンをのぞき込んで話し合っていた。このように姿がモロに記録される

 ただ、セントリーモードを切り忘れたばかりに慌てる場面もあります。セントリーモードは、外出先で自動起動するように設定可能なのですが、機械式のパーキングに入庫した際に切り忘れると、振動を感知して発動する場合があります。

 セントリーモードは、強い振動を検知するなど、危機レベルマックスでの発動になるとヘッドライトやハザードランプを約30秒間点滅させます。加えて、イーロン・マスク氏の「X」での投稿によると、ヨハン・セバスチャン・バッハのオルガン曲「トッカータとフーガ」が大音響で流れるそうです。

 時々、メタルバージョンも流れるとあります。

 筆者は、東京・日本橋のショッピングモールの機械式のパーキングで、これをやらかしました。ただ、ここの案内係の人はTeslaのことをよく知っており、慌てる筆者を尻目に「勝手に止まりますよね」と落ち着いたものでした。以後、気をつけます。

 筆者は、黒塗装の前車で、明らかに人為的に付けたと思われるキズを何度か経験しているのですが、人のクルマに対し何らかのイタズラを加えようとする人がいるのは悲しいことです。そのような人は「駐車中のTeslaは周囲を監視している」ということを忘れないでください。

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