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NTTとNEC、新開発12コア光ファイバーシステムで“太平洋横断級”の伝送実験に成功

» 2024年03月21日 20時09分 公開
[ITmedia]

 日本電気(NEC)と日本電信電話(NTT)は3月21日、12コア結合型マルチコアファイバーを用いた7280kmの長距離伝送実験に成功したと発表した。これは太平洋横断を想定したもので、将来の光海底ケーブルなどへの応用が期待される。

12個の伝送路を設けた光ファイバーなどをNTTが開発

 標準的な0.125mm径の光ファイバーに光信号を伝送するコアを12本設け、無線伝送で用いられるMIMO(Multiple Input Multiple Output)を導入してクロストークを抑えた。

 NTTが結合型マルチコアファイバーと入出力デバイス、長距離伝送時の伝送路設計を評価する技術を開発。一方のNECは24×24MIMO(12コア×2偏波)で長距離伝送に対応できるアルゴリズムを開発した。

 両社は今後、長距離大容量光海底ケーブルシステムや陸上コアネットワークシステムとしての実用化を目指す。3月24日(現地時間)に米国カリフォルニア州で開催されるイベント「OFC 2024」のTechnical Conferenceで高スコア論文として発表する予定だ。

MIMO信号処理技術はNECが開発

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