電子ダイヤルはシャッターボタン周りと背面のロータリーダイヤルのみで、ボタン類も最小限だ。
ボタン類を最小限にしつつ、目立つのはLUT(ルックアップテーブル)ボタン。
LUTというのはもともと映像の世界で使われる用語で、映像の色を調整し、全体の調子を自分好みの色表現で統一するためのデータと思っていい。色の入力に対してそれを変換して出力するためのテーブルといったら余計分かりにくいか。
それをリアルタイムで行うのがリアルタイムLUTで映像のみならず写真に対しても当てることができる。S9では写真用のフォトスタイルに対してもリアルタイムLUTを当てることができるようになった。
わざわざLUTボタンを設け、瞬時に当てたいLUTを選ぶことができるのがユニークな点だ。どのフォトスタイルに対してもLUTを当てられるので、より幅広く扱えるようになった。
電子シャッターのみだったりLUTに力を入れていたりと、Vlogをはじめとする動画用のカメラか? と思われがちだ。
アクセサリーシューはあるが、コールドシュー……つまり電気的接点を持たないシューなので外付けフラッシュも使えない。主にマイクやLEDライトの装着を念頭においた仕様だ。
でも話を聞いてみると、Vlogカメラというわけではなく、静止画も動画も関係なく、撮ったものをSNSへ簡単にシェアできる今の時代にあったカメラ、というコンセプトのようだ。
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