日本科学未来館やオムロンなど5者で構成する次世代移動支援技術開発コンソーシアムは5月29日、視覚障がい者向けのナビゲーションロボット「AIスーツケース」の実証実験を「2025年日本国際博覧会」(大阪・関西万博)の会場で行うと発表した。
万博会場を想定し、段差を乗り越える機能を強化した新しい車輪機構や低い位置にある障害物も認識できるセンサーなどを追加した「万博特別モデル」を開発。複数台を長時間にわたり同時に運用し、社会実装に向けた技術的な課題の洗い出しなど検証を行う。具体的な運用場所や期間は今後調整する。
AIスーツケースは、各種センサーやカメラを搭載し、移動に適したルートを音声や触覚で知らせるスーツケース型のロボット。視覚に障がいのある人を目的地まで自動で誘導する。日本科学未来館の館長で米国カーネギーメロン大学の客員教授も務める浅川智恵子さんが発起人となり、コンソーシアムで開発を進めている。
これまでは日本科学未来館の他、大型ショッピングモールや新千歳空港などで実証データを蓄積してきた。現在は人混みでの誘導や障害物回避といったナビゲーション技術の向上に取り組んでいる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR