米Nianticは5月22日(現地時間)、同社が無料で提供する3Dスキャンアプリ「Scaniverse」において、Android版の提供を始めた。最小システムはAndroid 7.0以上、4GB以上のメモリ、ARCore・Depth APIのサポートが必要だ。
同アプリは2021年にiOSアプリとしてリリース。当初は、iPhoneに内蔵されたLiDARを活用していたが、24年3月に3D Gaussian Splattingをサポート。LiDARを搭載していないiPhoneでも3Dスキャンが可能になった。また、撮影データをクラウドで処理する他のアプリと異なり、スマートフォン単体での処理を実現。通信が必要ないうえ、3D化の時間も短縮できるとしている。
Android版はこれらの特徴を引き継いでおり、LiDARを搭載していないスマートフォンでも3Dスキャンが可能。クラウドを使わないオンデバイスでのSplattingを使った3D再構築技術は、Androidでは世界初という。これにより、プライバシーに配慮しつつ「無料、高速、無制限」を実現するという。
iOS版はSwiftとネイティブC++コードで構築していたが、Android版ではクロスプラットフォーム実装のためにFlutterフレームワークを選択。可能な限りネイティブC++コンポーネントを再利用した。LiDARを持たず、さまざまなチップを持つAndroid向けのアプリ最適化は「かなりの労力が必要だった」(Niantic)ようだが、結果的に処理時間を30分→4〜5分に短縮(ハイエンドモデルの場合)した。
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