デザインコラボレーションツールを手掛ける米Figmaは6月26日(現地時間)、サンフランシスコで開催の年次イベント「Config」で、生成AI搭載の一連の新機能「Figma AI」を発表した。β期間中は、ユーザーはFigma AIの機能を無料で利用できる。
AI機能が正式にリリースされる際には「価格に関する明確なガイダンス」を提示するとしている。
Visual SearchとAI-enhanced Asset Searchという2つの新しい検索方法を導入する。
Visual Searchは、画像をアップロードしたり、キャンパス上の領域を選択したり、テキストクエリを入力することで、デザインを検索し、再利用できるというもの。
AI-enhanced Asset Searchは、検索クエリの意味とコンテキストをAIが理解し、検索用語が完全に一致しなくても関連性の高いコンポーネントとアセットを返す。
Figma AIは、画像の編集や生成からインタラクティブなプロトタイピング、レイヤーの命名に至るまで、一般的なデザインタスクを合理化する一連のツールも導入する。
例えば、テキストツールの新しい書き換え機能で、コピーに適切な言葉を「簡単に見つけることができる」という。さらに、テキストの長さやトーンを調整したり、翻訳したりして、デザインに最適なコピーを見つけられるとしている。
また、キャンパスから移動せずに画像の背景を削除したり、被写体を分離したりできるようになる。
「Make Prototype」をクリックすることで、静的なモックをインタラクティブなプロトタイプに変換できる。
「Rename Layers」機能は、レイヤー名をAIが自動変更する機能。AIがコンテキストに応じてレイヤー名を自動変更することで、1クリックでファイルをきれいに保てるようになる。
アクションパネルの「Make Designs」で、テキストプロンプトでUIレイアウトとコンポーネントオプションを生成できる。
この機能は時間の経過とともに、独自のニーズに合わせて調整されたユーザーインタフェースを生成するようになる。
最終的には、組織独自のデザインシステムアセットとパターンを使って、ブランドに合ったユーザーインタフェースを生成できるようになるとしている。
Figma AIの生成機能は、サードパーティの既存のAIモデルによって強化されており、ユーザーのデータをトレーニングに使うことはないとしている。
新AI検索機能は、公開されている無料のコミュニティファイルの画像を使って微調整した。
Figmaは、モデル開発プロセスをプライバシーと機密情報を保護するよう設計していると強調。ユーザーデータは、保存時および転送中、すべて暗号化されていると説明した。
Configイベントで発表された主な事項については、公式ブログにまとめられている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR