AI幹事が公開されると、開発者たちの予想をはるかに超える反響がありました。「正直、これほどの反響があるとは夢にも思っていませんでした。この絵面が地上波のニュースにまで取り上げられるとは……」。
特筆すべきは、飲食業界からの反応でした。大手チェーン店だけでなく、地方の焼肉店や個人経営の飲食店からも直接問い合わせが殺到したそうです。もちろん、飲食店向けシステムを提供する企業からも多くの問い合わせがあったとのこと。
さらに興味深いのは、飲食店オーナーたちの反応そのもの。「コロナ禍での他のDX施策は『やむを得ず』導入するものが多かったそうなのですが、AI幹事に関しては『楽しそうだから導入したい』という声が圧倒的に多いんです」と尾崎さんは語ってくれました。
AI幹事がこれほどの注目を集めた理由は、まさにタイミングといえるでしょう。生成AIは便利さやすごさで語られ続けてきました、AI幹事は生成AIの利用方法として、ユニークなものです。
また、飲食店、お客さん、開発元にとって、いわゆる三方よしとなっていることも広く注目された理由です。AI幹事がいることで、飲食店は注文のチャンスが増えますし、お客さんは追加注文のために場を乱すこともありません。開発元にとっても、新しいビジネスチャンスとなります。
武地さんは「『AIと飲みたい』という単純な欲求が、こんなにも多くの人の共感を得るとは思いませんでした。技術の進歩と人々の想像力が結びついた瞬間を目撃しているようです」と話してくれました。
では、ここでAI幹事が実際に何をしてくれるのか、確認しておきましょう。
まず、AI幹事はカメラを使って常にテーブルの状況を把握しています。グラスが空になりそうになると、さりげなく「そろそろ飲み物を追加しませんか?」と提案します。この機能により、客は店員を呼ぶ手間が省け、会話の流れを中断することなく注文できます。
さらにAI幹事は、会話の内容や雰囲気を読み取り、適切なタイミングで料理を提案することもできます。話が盛り上がっているときは控えめに、話題に詰まったときは新しい料理の提案で場を和ませこともできます。
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