親指シフトでキー入力する際には、ソフト的にはあれこれ設定は可能ですが、スペースキーの場所に物理的に2つキーがあるととても運用がしやすくなります。ただ、そういうキーボードは現行品ではあまりないので、それは大喜びとなるわけです。
ただ、親指シフトのためだけに新しいキーボードを発売するというのも、少し考えにくい話です。そこで、この「R3 Keyboard / R3HI17」の開発意図や実際にどう利用されているのかということをお聞きしました。
いしたに:このスペースキー分割キーボードというのはどういう製品と考えればいいのでしょうか?
山根さん:われわれのお客様というのは、とにかく毎日ずっとタイピングをしている皆さんです。いろんなご要望がある中、今回われわれとしてもチャレンジングで長く時間をかけて理解してもらう製品と位置付けています。そして、この製品は簡単にいうと、ホームポジションをできるだけ崩さずにタイピングしたい皆さんに対して、そのポジションを維持したまま使うことができるキーを1つ追加したという形になります。
いしたに:ということは、別に親指シフト用キーボードではないということですね。
山根さん:ありがたいことに反響はいただいておりますが、親指シフトのためのキーボードということではないです。ソフトウェアでキーマップ入替は簡単にできますので、どんなキーをここに設定するのかはお客様次第です。
いしたに:キーを追加する外部デバイスなんかもありますけど、そういうものを使うにしても、確かにホームポジションから手は離れてしまいますものね。
山根さん:例えば、ここにエンターキーを設定されている方がいます。そうしておくだけで、エンターを押すためだけにホームポジションから手を放すということがなくなります。他にも、バックスペースキーを設定されている方もいます。この方はお仕事がライティングがメインの方でした。
いしたに:確かに私もバックスペースキーは文章を書くときに、わりと使いますし、文章をどんどん書いているときにタイプミスするとミスしていることもあって、ホームポジションからは手は離している自分にイラっとはしますね。
山根さん:はい、そういう感じで、実はスペースキーの場所にもう1つキーがあるといい、というお客様はいらっしゃると思うんです。まずは、キーボードの手元の一番いい場所に別のキーがもう1つ増えたぐらいに考えてもらって、いい使い道を発見していただきたいと思っています。
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