空間に浮かび上がる立体映像――そんなSF映画の世界にまた一歩近づいたようだ。12月3日から6日まで東京・有楽町で開催された、コンピュータグラフィックスに関する国際会議「SIGGRAPH Asia 2024」。この展示エリアでひときわ注目を集めていたのがソニーの「360度ライトフィールドディスプレイ」だ。
ディスプレイは、直径15cm・縦18cmのコンパクトな円筒形。その中心に3D映像が浮かび上がる。特筆すべきなのが、複数人が同時に、それぞれ別の角度から自由に3D映像を見られる点だ。デモでは、モンスターやサッカー選手の3Dモデルを表示していたが、背景が見通せるほどの透明性ながら十分な輝度もあり、現実空間に3Dオブジェクトが存在しているかのような“実在感”が得られた。
3次元のオブジェクトを空間に再現するというのは世界中の企業や研究者が長年取り組んでいるテーマの一つだが、その中でもソニーの360度ライトフィールドディスプレイは一歩抜きん出ているように思う。
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