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“空飛ぶカメラ”ってどう? 自撮りミニドローンを試して分かったその面白さとハードルの高さ荻窪圭のデジカメレビュープラス(7/8 ページ)

» 2024年12月14日 12時14分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 スマホの専用アプリとつなぎ、画面を見ながら操作しつつ撮影できるというドローンらしい機能だ。

マニュアル撮影モードの画面。複雑な動きはできないけど、シンプルで分かりやすい

 見ての通り、一通り動きを制御できる。ジンバルの上下はカメラの角度を示す。正面から真下まで向きを変えられるのだ。

 そして画面左の丸いボタンを押すと撮影。

 ただドローンを自在に操って車載カメラを楽しむ、的な設計にはなってない。上昇下降や前進後退の速度も固定で、ゆるやかに動く。だから、ドローン操作に慣れてない人でも安全。一気に速度を上げて「あぎゃー」と言ってる間に木にツッコむとか壁にあたるってことがないからね。

 むしろ、ドローンを動かしながら構図を決めて、ここだというところで撮影するという、「空中浮遊カメラ」なのだ。

 そこが面白いところなのである。

 なので、HOVERAir X1 Smartは小さなドローンを自在に操って風景を撮ったりスピード感ある映像を撮りたいとか、アクロバティックな飛行を楽しみたい人には向かない。ある程度以上の低空飛行はできないし、何かにぶつかると検知してすぐ着陸する仕様になってるし。

 小さくて軽くて安定した飛行を見せてくれるので、操縦を楽しみたくもなるけど、それを求める人は他のドローンの方がいい。

面白いけど価格と飛行場所のハードルが高いかな

 かくして、HOVERは空飛ぶ自撮りドローンとして、あるいは空中浮遊カメラとしてすごく面白いのだけど、難点は2つある。

 一つは99gのドローンにしては高価なこと。

 確かに、ミニドローンとは思えない画質で写真や動画を撮れるし、動きも安定していてすごく賢い。実用レベルのカメラ+ドローンで99gにおさえたと思えば高くないし、手のひらから飛び立って歩くとついてきてまた手のひらに着陸するなんてのは飛行ペットっぽい感じもして楽しい。

 ちょっとしたイベントや外出時に記念写真を撮ったり、旅先でフリーハンド自撮りできるのは面白い。小さくて軽いから荷物が増えても苦にならないし。

 ただ基本セットが約6万円というのはミニドローンとしてはちょっと高めだ。

 もう一つは飛行場所。

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