投稿には返信(リプライ)したり、リポストしたり、リアクションアイコン(スタンプ)を選んで反応を付けることができる。
その実装をみると、「人を傷つけない、平和なSNSにしたい」という思いが伝わってくる。
例えばリプライ欄には「やさしいことばで返信しよう」と書かれている。きつい言葉や中傷などのリプライがつくことを避けたい、という意図だろう。
100以上あるリアクションアイコンも、平成スタイルのポップな字体で描かれており、そのほとんどがポジティブなもの。笑顔やハートといった基本の絵文字の他、「ありがと」「いいな」「かわいい」「がんばれ」「愛」など日本語文字のアイコンも豊富だ。
タイムラインは「フォロー」「発見」の2種類。前者がデフォルト(初期画面)に表示され、フォロー先とコミュニティの投稿が時系列で並ぶ。「発見」には、おすすめの投稿が並んでいるようだ。
XやFacebook、Threadsなど既存のグローバルSNSは、デフォルトが「おすすめ」(mixi2でいう「発見」)で、注目を浴びた(バズった)投稿が上位に表示されがち。完全時系列で、どの投稿もフラットに見ることは難しい。
「おすすめ」が優先されても、心地良い投稿だけなら良いのだが、ユーザーが望まないものも出がちなのがグローバルSNSの難点だ。「バズっているだけで興味がない内容」や、「炎上しているネガティブな内容」などがおすすめされやすく、SNSから人が離れる原因になっていた。
mixi2の「フォロー優先」「完全時系列」という割り切りは、グローバルSNSへのそうした声を考慮したうえでの実装だろう。
mixi2には「トレンド」機能がないのも特徴だ。
Xのトレンドは、ユーザーがその瞬間によくつぶやいている言葉をピックアップし、ランキング形式で教えてくれる機能だが、ネガティブな情報に関連する言葉が浮上しやすく、“炎上”が再拡散されるハブにもなってしまっている。
また、“バズってトレンドに載る”ことをSNS利用の目的にしたユーザーが増えると、真偽不明のセンセーショナルな情報や、他人がつぶやいて受けた投稿を無断で拝借して再投稿する“パクツイ”などが氾濫しがちになり、場が荒れていく。
トレンド機能や、ニュースを伝える機能などを実装しないことで、平和なSNSの維持を目指しているように感じた。
完全招待制で始まった日本語SNSであるmixi2には、今のところ(おそらく)人間しかいない。さらに言うと、日本のユーザー(日本語話者)しかいない。
Xなど他社のグローバルSNSはbotだらけだし、無意味なレスで閲覧数を稼ぎ、収益を得ようとする、海外発の“インプレゾンビ”も大量にいる。自動配信される、無味乾燥な広告投稿も多い。
mixi2は人間しかいないので、ポストへの反応を見ても「誰か(日本語を理解する人間)が見てくれたんだな」と実感できるし、それがうれしい。リアクションボタンはアニメーションするので、反応が生き生きと感じられる。
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