WOWOWは、2月28日をもって4Kチャンネル「WOWOW 4K」の放送を終了する。BS左旋は、通販番組の「ショップチャンネル4K」「4K QVC」がBS右旋帯域に移行する予定のため、4月から8Kチャンネルの「NHK BS8K」のみとなる。
WOWOWが同チャンネルの放送終了を発表したのは2024年9月。同社は「急速に変化する外部環境や競争激化により、厳しい環境にある。当該サービスの継続可能性について慎重に検討してきたが、中長期的な経営資源の選択と集中を鑑み終了することにした」と説明している。
WOWOW 4Kが放送を始めたのは21年3月。しかし同年4月には東北新社の有料放送「ザ・シネマ4K」が事業者認定を取り消されたことから、契約者が約700人(直接受信のみ)しかいなかったことが明るみとなり、BS左旋は「使われぬ電波」などと揶揄された。
電波の効率利用を目指し、衛星から見て反時計回りの円を描く偏波方式(=左旋)の活用が始まったのは18年12月だった。ただし当時すでにネット動画配信をはじめとする競合は多かった他、左旋放送を見るにはパラボラアンテナの交換に加えて分配機など宅内設備の改修も必要な場合もあるなど、ハードルの高さも指摘されていた。
松竹、BS放送事業から撤退 「広告売上が伸びず、これ以上の継続は困難」
TVer、年末の視聴数は過去最高の約5億回に 「M-1グランプリ」など貢献
「TVer大躍進」となった2024年 その背景をひもとく
東北新社の認定取消で明るみに出た「使われぬ電波」 影響わずか700人、4K向け“左旋”放送の意味を問う
次世代の4K/8K衛星放送“左旋”を見るには?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR