米Oculus VRの共同創業者、パルマー・ラッキー氏が2017年に立ち上げた軍需企業Anduril Industriesは5月29日(現地時間)、米軍向けAI搭載XRシステム開発で米Metaと提携すると発表した。
「戦闘員に高度な知覚を提供し、戦場における自律型プラットフォームの直感的な制御を可能にする、統合型XR製品の設計、構築、配備において提携する」という。
創業した企業を2014年にMeta(当時はFacebook)に買収され、2017年に同社を去ったラッキー氏は発表文で、「またMetaと仕事ができて嬉しい。(中略)私の使命は戦闘員をテクノマンサーに変えることだった。Metaと共同で開発している製品はまさにそれを実現するものだ」と語った。
Metaのマーク・ザッカーバーグCEOは「国内外で私たちの利益を守る米国軍人にこれらの技術を提供できるよう、Andurilとの提携を誇りに思う」と語った。
この提携は、以前は統合視覚拡張システム(IVAS)Nextと呼ばれていた、米陸軍省の兵士携行任務司令部(SBMC)Nextプログラムから生まれた。IVASは総額220億ドルの予算に上る大規模な軍事契約で、当初は2018年に米Microsoftに授与され、兵士向けのHoloLensのようなARグラスの開発を目的としていた。
Andurilは2月、IVASプログラム推進のため、Microsoftと提携すると発表した。Microsoftはクラウドプロバイダーとして残ったが、XR武器の開発はAndurilが委託された。
発表文によると、この協業は、Metaの既存のReality Labsへの投資と、米国とその同盟国による国家安全保障用途へのAIモデル「Llama」の導入支援の取り組みを基盤としているという。
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「みんなをがっかりさせはしない」──Facebookに買収されたOculusの創業者が説明Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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