ITmedia NEWSがPayPay社に対し、事態への対処について聞いたところ、同社は今回の事案を18日に把握し、対応を開始したと回答。被害件数や総額は現在も確認中としている。
同社は2つのQRコードを使った連携方式について、2つ目のコードの表示時間を10秒程度に制限するなど、一定の安全性を確保する仕組みも取り入れていたとしている。しかし、今回突破されたことを受け、QRコードを用いた認証方式は廃止。WINTICKETとの新規連携も停止したという。
今後は、同様の連携方式に関するモニタリング体制を強化。AIと専門スタッフによる監視を組み合わせ、不正が疑われる場合にはアカウント停止を含む対応を行っていくという。
被害を受けたユーザーに対しては「第三者による被害であると確認された場合、PayPayが用意する補償制度の対象となる」としており、申請フォームからの申告を呼びかけている。必要に応じて警察や関係機関との連携も図っていく方針だ。
J416DYさんによるスターバックスのプリペイドカードや楽天競馬でも同様の問題が発生する可能性の指摘については「両サービスにおけるPayPayとの連携仕様は把握していない」とした上で「現時点で同様の被害は起きておらず、セキュリティ対策の見直しにより、今後も発生しない設計になっている」と回答した。
またサイバーエージェントも、社内での不正利用モニタリングを強化すると共に、「不正利用が確認された場合は、該当の利用アカウントに対し、速やかに凍結の対応を取る」とコメントした。
なお、被害を公表したXユーザーは6月20日、noteの記事に追記し、再びPayPayを装ったフィッシングメールを受信したと明らかに。今回はWINTICKETとの連携ではなく、単純な支払用QRコードを表示し、それを通じて支払いを促すものだったが「QRコードをスキャンするだけでお金を奪われるリスクは、今も残っている」と警鐘を鳴らしている。
【編集履歴:2025年6月21日午前10時10分 追加取材に基づき、本文中の表現を一部修正いたしました】
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