この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「Amazon DynamoDB、複数リージョンでも強整合性によるデータの一貫性を提供開始」(2025年7月9日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
米Amazon Web Services(AWS)は、複数のリージョンにレプリカを持つことで高い可用性と性能を実現するAmazon DynamoDBグローバルテーブルが、複数リージョンにおいても強整合性によるデータの一貫性を実現する機能を提供開始したと発表しました。
DynamoDBは事実上無制限のデータ容量を高速に扱える高いスケーラビリティを備えたキーバリュー型のNoSQLデータベースです。
DynamoDBグローバルテーブルは、このDynamoDBのデータのレプリカを世界中のリージョンに展開することで、単一のDynamoDBを運用しつつも、それぞれのリージョンにいるユーザーに対する高速なレスポンスを実現します。
参考:[速報]DynamoDB Global Tables発表。世界中のリージョンにリプリカを分散。AWS re:Invent 2017
これにより万が一いずれかのリージョンがダウンしたとしても全体としては稼働し続ける高い可用性と、ユーザーが小さなレイテンシで近いリージョンのDynamoDBにアクセスできる高い性能を提供できるようになります。
今回発表されたDynamoDBグローバルテーブルのマルチリージョンにおける強整合性とは、その名称の通りに複数のリージョンに展開されたDynamoDBのテーブルのいずれにおいても、強整合性によってデータの一貫性が提供されるというものです。
つまり、あるDynamoDBグローバルテーブルで展開された複数のリージョンのデータのうち、どこかのリージョンでデータが追加や変更や削除が行われてそれが反映されたときには、別のリージョンにおいてもその反映が確実に行われていることが保証され、リージョン間でのデータの矛盾は生じない、ということになります。
これによりマルチリージョン構成による高い可用性と性能を実現しつつ、データの一貫性を必要とする厳格なデータ処理への対応が可能になります。
AWSは「マルチリージョンの強力な整合性は、ユーザープロファイル管理、インベントリ追跡、金融取引処理など、厳格な整合性要件を持つグローバルアプリケーションの構築に最適です」と、この機能のユースケースを紹介しています。
DynamoDBグローバルテーブルのマルチリージョンにおける強整合性は、東京リージョンと大阪リージョンを始め、米国東部 (バージニア北部)、米国東部(オハイオ)、米国西部(オレゴン)、欧州(アイルランド)、欧州(ロンドン)、欧州(パリ)、欧州(フランクフルト)、アジアパシフィック(ソウル)などで利用可能となっています。
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