米Microsoft傘下のGitHubのトーマス・ドムケCEOは8月11日(現地時間)、公式ブログで退任を表明した。起業家として新たな事業に取り組むためで、移行を支援するために2025年末まで在任する。
GitHubは今後、Microsoftが1月に立ち上げたCoreAI部門の一部としてミッションを継続するとしている。
GitHubが独立性を保てるのかどうかは不明だが、GitHubのマリオ・ロドリゲスCPOは自身のLinkedInで、「GitHubの未来と本質は変わらない」と語った。
ドイツのベルリン出身のドムケ氏は、2011年に立ち上げたHockeyAppという企業を2015年にMicrosoftに買収された際に米国に移住し、Microsoftでモバイル開発ツールの構築などを手掛けた。2018年のMicrosoftによるGitHubの買収に深くかかわり、買収完了後はGitHubのCPOを務め、2021年にCEOに就任した。
ドムケ氏は、GitHubを「CopilotとAIの時代」へと導いたと語り、退任の動機については「スタートアップのDNAが再び呼び戻している」と語った。
GitHubの現状について、「リポジトリとフォークが10億超、開発者は1億5000万人以上」とし、AI関連プロジェクトは直近1年で倍増。「GitHub Actions」は月間30億分の実行時間で前年比64%増、「GitHub Advanced Security」はAI活用で平均修復時間を60%短縮し、脆弱性修正を3倍高速化したと説明した。
AI製品については、米Anthropic、米Google、米OpenAIと連携した「マルチモデル」のCopilotや、「VS Code」の同期エージェントモード、GitHubネイティブの非同期コーディングエージェントを導入したと述べ、「CopilotはPCの登場以来、ソフト開発にもたらされた最大の変化だ」と位置づけた。
最後に、誰もが母語やプログラミング経験に関係なく創造力を形にできる「開発者AIの時代」を強調し、「10億人の開発者と数十億のAIエージェント」による新時代の到来を展望して、従業員やコミュニティ(Hubbers)への謝意でブログを締めくくった。
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