勤務先が“出社回帰”の方針を打ち出した場合、約4割のITエンジニアが「同職種での転職を検討する」――レバテック(東京都渋谷区)がそんな調査結果を発表した。
現在の働き方については、リモートと出社を組み合わせる「ハイブリッド型」が44.6%と最多。このうち出社頻度は「週2〜3日」(54.2%)が最も多かった。
現在リモートワークを実施している人のうち、「今後も継続したい」とした人は約8割を占めた。現在実施していない人でも、「今後リモートで働きたい」とする人は約4割に上っている。
「リモートワーク可能であることは、働く条件として重要か」との問いには、調査対象者のうち約7割が「重要な条件である」とした。
すでにリモートワークを実施している人に、勤務先が出社回帰の方針を打ち出した場合、キャリアプランにどのような影響を与えるか聞いたところ、「同じ職種での転職を考えるきっかけになる」(43.7%)が最も多く、とりわけ30代では過半数に達した。この他の回答としては「昇進・キャリアアップの意欲が低下する」(15.8%)、「フリーランスとしての働き方を検討するようになる」(14.6%)が続いた。
同じくリモートワーク実施者に「フル出社に切り替わる場合、どのような環境・制度の下でなら出社を検討できるか」を聞いたところ、42.2%が「フレックスタイム制の導入」を挙げ、「通勤手当・住宅手当の増額」(41.8%)、「ランチ補助や社食の充実」(28.9%)が続いた。約6人に1人(16.2%)は「どのような制度・環境でも検討できない」とした。
レバテック執行役社長の泉澤匡寛氏は、「原則出社」の求人が2年間で3.4倍に増えているとした上で、「優秀な人材の流出を防ぐには、画一的な出社回帰ではなく、個々の状況に合わせた柔軟な働き方を検討していくことが不可欠」とコメントしている。
調査は7月15〜18日にかけてインターネット上で実施。ITエンジニアとして働く正社員654人から回答を得た。
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