ゲーム開発者の9割が、生成AIを業務に取り入れている――米Googleは8月18日(現地時間)、北欧や米国・韓国の開発者を対象とした調査結果を発表した。
AI技術を自社のワークフローに導入しているとしたのは90%。具体的な用途としては、「プレイテストやバランス調整」(47%)、「翻訳・ローカライズ」(45%)、「コード生成やスクリプト支援」(44%)が挙げられた。36%は難易度設計やアニメーション、せりふの作成など創作面にも活用しているとした。
AI技術の進展によって、作り手だけでなく「プレイヤーの期待も変わった」とする開発者は89%に達した。「より生き生きとした、ダイナミックなゲーム」(37%)や、「より賢く適応するノンプレイヤーキャラクター」(34%)が期待されているという。
一方で、AIが生成したコンテンツの権利や、プレイヤーデータの扱いに関する懸念も根強い。開発者の63%は「AIアプリやゲームに関わるデータ所有権」に懸念を示し、35%は「プレイヤーデータの扱い」、32%は「AI生成コンテンツの権利の不透明さ」を課題に挙げた。AI導入に伴う課題としては、導入コスト(24%)、スタッフのスキル不足(23%)、成果の評価基準の不明確さ(22%)などが挙がっている。
Google Cloudのジャック・ビューザー氏(ゲーム部門グローバルディレクター)は「AIはもはや未来の概念ではなく、ゲーム製作やプレイの根本的な性質を変えている」とコメント。「没入感のあるプレイヤー体験の創造から開発サイクルの加速まで、生成AIは開発者が創造的な境界を押し広げ、次世代のゲームを構築する力を与えている」と述べた。
調査は6月20日〜7月9日にかけて、米国、韓国、ノルウェー、フィンランド、スウェーデンのゲーム開発者を対象にオンラインで実施。615人から回答を得た。
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