注目の夏アニメは「タコピーの原罪」や「ダンダダン」だけじゃない――ブシロードグループの分析組織、アニメデータインサイトラボが8月27日に発表した、「2025年夏アニメの初速分析」によると、話題性で初週はランキング圏外だった「銀河特急 ミルキー☆サブウェイ」が、週を追うごとに注目を高め、4週目のファン維持率で1位になった。
「放送開始時の注目度を基にした従来の評価軸では見落とされる作品価値の存在を明確に示している」と、ブシロードはコメントしている。
調査は、「タコピーの原罪」「ダンダダン」をはじめとした夏アニメ全81作品(新作62作品、続編19作品)について、Google検索量を相対値化した「トレンド指数」と、X投稿量を相対値化した「ファン指数」をそれぞれ、1週目・4週目で分析。初週を100%とした場合の4週目時点での維持率を割り出した。
初週ランキングでは「タコピーの原罪」がトレンド指数1位。ファン指数1位は「ダンダダン」だった。タコピーは「連載最終話が『ジャンプ+』史上初の300万閲覧を達成するなど話題作で、ファン層を超えた幅広い一般層からの認知を獲得した」と同社はみている。
トレンド・ファン維持率では、個人の自主制作YouTubeアニメ「ミルキー☆ハイウェイ」を基にした「銀河特急 ミルキー☆サブウェイ」が2週目257%、3週目180%、4週目189%と他作品を圧倒した。各話約4分の超短尺アニメで、YouTubeで全話視聴(11言語で展開)でき、作品の背景に興味を持つ人も多かったようだ。
同作品は「YouTube活用×多言語配信×個人制作という新たな成功モデルの有効性を実証した」とし、「今後は、続けて愛される力の強さと、愛され方の種類を数値で評価する仕組み作りが必要」と同ラボは述べている。
トレンド指数とファン指数の差を見ることで、作品は「調べられる作品」と「語られる作品」に分けられると同ラボ。
トレンド優位型の「タコピーの原罪」「ぬきたし THE ANIMATION」は話題性やニュース性で注目される一方、ファン指数は平均以下に。ファン優位型の「New PANTY & STOCKING」「彼女、お借りします」はファン同士の感想交換や議論が活発だが、トレンド指数は平均以下となっている。
海外でも高評価、Webアニメ「タコピーの原罪」を見たマンガ家が戦慄……この作品は大人の“純粋な心“を測るバロメーターか?
ダンダダン“お囃子”問題でアニメ公式が謝罪 「事前のご説明に思いが至らなかった」
「ダンダダン」お囃子問題は円満解決か──「愛とリスペクトを込めました」 Yoshikiさん「驚いて、つい」
ジブリ「もののけ姫」のコピーが「生きろ。」になるまで 鈴木敏夫と糸井重里の手紙のやりとりCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR