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「Made on YouTube」でAI活用のクリエイター向け新機能が多数登場 動画の自動吹き替えや初稿生成など

» 2025年09月17日 12時33分 公開
[ITmedia]

 米Google傘下のYouTubeは9月16日(現地時間)、クリエイター向けの新ツールや収益化に関するアップデートを紹介する年次イベント「Made on YouTube」を開催した。このイベントで紹介された主な新機能やツールを簡単に紹介する。

クリエイター向けの新機能

  • リップシンク付き自動吹き替え:動画を別の言語に翻訳し、話者の唇の動きも再アニメーション化する
  • 自動生成ショート:長尺動画からAIがショート動画やクリップを自動生成
  • Veo 3 Fastの統合:Google DeepMindの動画生成モデル「Veo 3」がショートに統合され、音声付きの動画背景やクリップを無料で作成可能に
  • 新しいVeo機能:写真に動画の動きを適用、動画を漫画風などにスタイライズ、テキストでオブジェクト(キャラ、小道具、エフェクト)を追加
  • Edit with AI:未編集の映像から、AIが最適な瞬間を配置し、音楽やトランジション、ナレーション(英語またはヒンディー語)を加えた動画の初稿を生成
  • Speech to song:動画のセリフを、ショート用のキャッチーなサウンドトラックに変換
  • AI生成肖像検出ツール:AIで生成された動画でクリエイターの顔の肖像が使用されていることを検出し、管理
  • 共同投稿機能:最大5人のクリエイターが1つの動画を共同投稿でき、すべてのチャンネルに表示
  • A/Bサムネイルとタイトルテスト:1つの動画に対して最大3つのサムネイルとタイトルをテストし、最適なものを自動選択
  • Ask Studio:YouTube Studio内の会話型ツールで、アナリティクスに関する疑問をチャット形式で解決
  • ライブ配信の同時縦横ストリーム:単一のチャットルームで、横向きと縦向きの両方の形式で同時にライブ配信
  • ライブ配信練習モード:ライブ配信前に模擬チャットでリハーサル
  • ライブリアクション配信:他のクリエイターのライブ配信に反応しながら自身のライブ配信を行う
  • ライブ後のAI生成クリップ:ライブ配信後すぐに、最も魅力的な瞬間から共有可能なショートを自動生成
  • Playables on Live:ライブ中にAngry Birds Showdownなど75以上のゲームを視聴者とチャットしながらプレイ可能
  • インスピレーションタブのアップデート:YouTube Studioのインスピレーションタブをアップグレード
 ask Ask Studio(画像:Google)
 shorts ライブ後のクリップのAIによる生成

収益化関連の新ツール

  • ダイナミックブランドインテグレーション:クリエイターは動画内にブランドセグメントを挿入・削除できるスロットをマークし、古いコンテンツからも継続的に収益を得ることが可能に
  • ショートでのブランドサイトへのリンク:ショートのブランド取引で、ブランドのサイトへのリンクを追加可能
  • YouTubeショッピングのAIによる強化:AI活用で動画内で商品が言及される最適な瞬間に自動的に商品タグを表示/動画内のすべての対象商品を自動で識別し、タグ付けする機能をテスト
  • クリエイターパートナーシップハブ:Google広告内に導入されるタブで、AIを活用してブランドに適したクリエイターを積極的に提案
  • ライブ配信サイドバイサイド広告:視聴者の邪魔にならない新しい広告形式で、クリエイターが収益を得られるようにする
  • 公開からメンバー限定ライブへの移行:一般公開ライブからメンバーシップ限定ライブへ、中断なく簡単に移行できる機能
  • YouTube Musicの新リリースカウントダウンと事前保存:YouTube Musicで、リリース予定のアルバムやシングルを事前保存したり、リリースまでのカウントダウンを表示したりするオプション
  • YouTube Music限定動画配信:アーティストが、感謝の動画や舞台裏のクリップ、ファン限定のコンテンツなどを最も熱心なファンに直接共有できる機能
  • YouTube Music限定グッズ販売:トップ視聴者に対して、お気に入りのアーティストの限定グッズを先行販売するパイロットプログラム(米国のみ)

イベントで発表された数値

 クリエイターへの支払い総額が、過去4年間で1000億ドル以上になったことや、2025年第2四半期だけで、平均して30%以上のログイン済みYouTube視聴者がライブコンテンツを視聴したこと、YouTubeショッピングを通じて販売された商品の総数(GMV)が前年比5倍に増加したこと、2025年7月時点で50万人以上のクリエイターがYouTubeショッピングプログラムに参加していることなどが発表された。

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