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キヤノンが東京ゲームショウに初出展、狙いはTGS 2025

» 2025年09月26日 15時34分 公開
[吉川大貴ITmedia]

 9月25日から28日にかけて開催中のゲーム展示会「東京ゲームショウ2025」(幕張メッセ)に出展したキヤノン。iPhone・iPadのみでマルチアングル配信できるアプリ「Live Switcher Mobile」(LSM)が体験できるブースを展示した。

photo 同社のブース

 実は、キヤノンが東京ゲームショウに出展するのは今回が初。LSMが受け入れられる顧客層を探る一環で、ゲーム実況・配信をする層に目を付けたという。

Twitchとの連携を機にゲーム実況需要に着目

 LSMは、ワンタッチでのカメラ切り替えやピクチャーインピクチャー、配信画面の装飾機能を搭載し、少ない機材でマルチアングルでのライブ配信を実現するiOSアプリ。同じWi-Fi環境下で最大3台のiPhone・iPadを接続し、映像をワンタッチで切り替えながら配信できる。

photo ブース内の解説

 基本無料で提供するが、無料版ではHD画質までのところフルHDで配信できたり、画面上の透かしがなくなったりする有料プラン(月額2500円)も提供する。少ない機材で始められることから、ライブ配信の入門用として利用を期待する他、同社製カメラの利用にもつなげるとみられる。

 LSMのサービスを開始したのは1月。もともとはゲーム実況専用に開発したものではなく、ライブ配信活動をする人など全般に向けて開発したものだった。しかし8月にゲーム配信プラットフォーム「Twitch」との連携が実現したことをきっかけに、eスポーツ配信をしている人などに着目。少ない機材で配信でき、実況の入り口にもしやすいとして、東京ゲームショウへの出展に至ったという。

 現地のブースではアプリの使い方をレクチャー。iPhone上のゲーム画面とiPadや一眼レフのカメラ映像を合成し、ゲーム実況用の画面を自分で完成させる工程を体験できた。25〜26日のビジネスデイでは、混雑とはいかないものの、常に人が絶えない状態だった。

photo 現地ではアプリを実体験できた

 ビジネスデイの来場状況については「当初は本当に人が来るか不安だったが、キヤノンの出展を物珍しく感じてきてくれる人が多い」と担当者。27〜28日(一般来場日)の来場にも期待を寄せた。

 ただし現時点ではゲーム実況だけにこだわる方針ではなく、サービスの今後については「ライブ配信にもいろいろあり、その中でどういったユーザーに関心を持ってもらえるかは探り探りな状況。ゲームに限らず、さまざまな領域で認知を広げたい」とした。

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