米Perplexityは10月2日(現地時間)、AIブラウザ「Comet」の新サービス「Comet Plus」を発表した。AIアシスタントから良質なニュースや記事に直接アクセスできる仕組みだ。従来のクリック数やページビューに依存した収益モデルから脱却し、パブリッシャーへの公正な報酬分配を目指すとしている。
Perplexityは同日、Cometを全ユーザーに公開したことも発表した。Comet Plusの利用は月額5ドルだが、ProおよびMaxのユーザーは追加料金なしで利用できる。
Cometは、AIによる文脈保持や要約、複数サイトの横断的な比較を可能にするいわゆる「エージェント型検索」を特徴とするAIブラウザだ。Comet Plusはその延長線上で、パブリッシャーと連携して高品質なコンテンツを直接参照できる仕組みを導入し、ユーザーにとってはシームレスな情報アクセス、パブリッシャーにとっては正規ルートでの収益確保を可能にする。
Comet Plusには複数のメディアがローンチパートナーとして参加する。CNN、The Washington Post、The Los Angeles Times、The New YorkerやWiredを傘下に持つConde Nast、Fortune、Le Figaro、Le Mondeなどだ。
Perplexityはこの取り組みについて、インターネット上に蔓延する低品質コンテンツやクリック至上主義からの脱却を強調している。
同社に対しては8月、「Perplexity AI」がWebサイトのブロックを回避して「ステルスクローリング」していると非難された。また、複数のメディアが、記事を無断利用したとして同社を提訴している。
PerplexityのAIブラウザ「Comet」、全ユーザーが利用可能に
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Perplexityはブロックされたサイトを「ステルスクローリング」している──Cloudflareが告発Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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