特に、先端技術において希土類元素は欠くことのできない存在で、身近な家電製品にも希土類元素は大量に使われています。例えばスマートフォンだけで、全世界の希土類元素の消費量の8%を占めているといわれているほどです。希土類元素が無ければ、現代社会は成立しないと言っても過言ではありません。
図4:LEDできれいな白色光を出すために、一般的にはユウロピウムとテルビウムを使ったそれぞれの蛍光剤を組み合わせる 白色光は照明やディスプレイなど、あらゆる光源の基本となるため、応用例は無数に存在する (Credit: Vahid alpha) 希土類元素には、それぞれが異なる用途が設定されています。この記事で全ての用途を上げることはできませんが、例として以下のような用途が存在します。
希土類元素は水素をよく吸着し、光や磁気に対してそれぞれ独特の反応をすることが知られています。このため、最先端の研究でも希土類元素はよく登場します。例えば「光格子時計」「量子コンピュータ」のような最先端技術や、「室温超電導」「超固体」「ニュートリノ検出」のように、物質そのものの性質に迫る基礎研究にも登場します。
さまざまな用途がある希土類元素ですが、現状ではその採掘に関して大きな課題を抱えています。
これまで希土類元素と書いてきましたが、実際にはそれほど“レア”な元素ではありません。地殻の平均濃度で見れば、最も少ないツリウムでさえ銀の5倍、最も多いセリウムに至っては銅と同じくらいのレベルで存在します。
しかし希土類元素は、特定の鉱物に豊富に含まれて存在することが少なく、希土類元素の濃度が高い鉱石はあまりありません。これは、鉱物が脈を作るほど集中して存在する銅や銀などとは異なる性質です。このため、希土類元素の採掘では、他の元素と比べて、大量の鉱石を掘り出す必要があります。
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