国立科学博物館は2月27日、青色の岩石「ラピスラズリ」を新潟県糸魚川市で見つけたと発表した。国内での産出を確認したのは今回が初という。別の鉱物との誤認や、他の場所から持ち込まれた石と見なされるなどの理由で、これまで確認を見逃されていた可能性があり、今後さらなる発見が期待される。
今回見つかったラピスラズリは、2人の人物が長年趣味として収集してきた地元の岩石(主に翡翠)の中に含まれていた。2人が亡くなった後、これらの岩石を、翡翠を使った商品を取り扱う小滝物産(新潟県糸魚川市)が引き取った。その中に青い石が含まれており、国立科学博物館が分析したところ、ラピスラズリだと判明した。
ラピスラズリは青色から藍色の宝石として知られる岩石だが、その産地は世界的に限定されている。宝石品質のラピスラズリ原石を供給していた産地は、古代からアフガニスタンの東北部のみ。これまで見つかっていたラピスラズリのほとんどは、アフガニスタン産と考えられ、日本国内での産出は知られていないという。
糸魚川市の海岸では、かつてラピスラズリの小石が採集されたことがあったが「海岸での石拾いイベントの際に外国産のものがまかれたものではないか」とされ、詳しい研究が進んでいなかった。しかし、イベントでまかれたのは翡翠だと判明したという。
また糸魚川市の河床や海岸には、外観が似た別の青い石がみられ、「デュモルティ石」という別の石として知られていた。しかし今回の発見によって、デュモルティ石として収集した標本の中に、ラピスラズリも紛れている可能性が浮上。過去にもこれまで青い翡翠と思われた石が、新鉱物「糸魚川石」だった事例があり「これに似た現象が今回また起きる可能性がある」と国立科学博物館はみている。
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