政府が4月29日に発表した2026年春の叙勲で、アニメ「機動戦士ガンダム」総監督として知られる富野由悠季氏(84)が、顕著な功績を挙げた人物に贈られる「旭日中綬章」を受章した。
ガンダムシリーズを制作するサンライズの公式サイトに寄せたコメントで同氏は、「顕彰は望外の幸せ。アニメ監督は基本的に裏方。一緒に働いていたスタッフの手仕事のたまものだ」などと謝辞を述べている。
富野氏は受章にあたり、「世間に発表できた作品のすべてが、プロダクション傘下の制作部にお集まりいただいた、多くのアニメーターと仕上げ、美術、撮影、音響のスタッフの手仕事の賜物であった」とスタッフをたたえる。
さらに「小生の職務は作品の企画、執筆、監督といったもので、裏方の仕事」としつつも「次世代に楽しみと共に、たえず革新であれというメッセージを内包した作品を上梓してきたつもり」だとの自負ものぞかせた。
最後に「テレビアニメというジャンルが半世紀を経て、顕彰される対象になったという意義を考慮すれば、今回の顕彰が後進の励みにもなるのではないかと想像できて、改めて深く感謝いたします」と謝辞を述べている。
富野氏は日本大学芸術学部映画学科を卒業後、虫プロダクションに入社し、「鉄腕アトム」の演出などを経てフリーに。1979年に「機動戦士ガンダム」の総監督を担当した後も、「伝説巨神イデオン」など多数のオリジナルアニメを手がけた。
今回の叙勲では、エンタメ分野から漫画家の里中満智子氏も旭日中綬章を受章した。
叙勲によせて
今回の顕彰については、望外の幸せであります。
むろん、顕彰は個人に対するものであると承知致しておりますが、小生の場合、企画制作されて、世間に発表できた作品のすべてが、プロダクション傘下の制作部にお集まりいただいた、多くのアニメーターと仕上げ、美術、撮影、音響のスタッフの手仕事の賜物であったのです。
そのスタッフの数は、千数百人におよんだといっても過言ではありません。
小生の職務は作品の企画、執筆、監督といったもので、裏方の仕事なのです。とは申せ、テレビアニメという媒体をとおして、次世代に楽しみと共に、たえず革新であれというメッセージを内包した作品を上梓してきたつもりです。
同時に、テレビアニメというジャンルが半世紀を経て、顕彰される対象になったという意義を考慮すれば、今回の顕彰が後進の励みにもなるのではないかと想像できて、改めて深く感謝いたします。
令和8(2026)年4月29日
富野由悠季 拝
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