Teslaの先進運転支援である「オートパイロット(AP)」にもユーザー体験を重視する姿勢を感じます。当時は、500万円で購入できるクルマにこのような先進機能が標準で装備されているところにユーザーとして誇らしい気持ちになりました。ただ、さすがに、筆者が「Model 3」を購入した21年当時と比較すると、他社の新型車両も知能化を推進しているだけに、Teslaの先進性は相対的に薄れてきました。
日産、トヨタ、ホンダ、軽自動車などの先進運転支援機能も格段に進化し、今となっては、APを超えるような機能を提供しているものも存在します。ただ、場合によっては上位グレード限定であったり高額なオプション設定であったりする点は残念なのですが……。
ちなみに、米国では、「FSD Supervised」(ドライバーの監視付でハンズオフ可能)の登場に呼応してオートパイロット改め「オートステアリング」と明記するようになりました。FSD Supervised未認可の日本では、今でもオートパイロットと明記されています。
このAPについてTeslaがすごいなと感じる理由は、納車当時と比較してOTAで進化しているように「感じる」からです。「感じる」としたのは、リリースノートでは、「その他」として一括りにされているので詳細は不明で、日々、利用しているユーザーとしての感覚でそのような認識に至っているとご理解ください。
実例を写真と動画で示しましょう。下の写真と動画は、納車から3カ月程度経過した21年11月、第三京浜道路の保土ケ谷料金所でのできごとです。APを入れたまま料金所に近づき、レーンを示す道路の白線がなくなったとたんにアラートが発せられ、APがキャンセル(オートステアリング機能のみ)されドライバーの介入を求める警告が表示されました。実際、このときハンドルが左右に小さく振られ、クルマは「白線」という拠り所を失いオロオロしているように感じたものです。
しかし、下記の2つの動画は、つい最近の保土ケ谷料金所と玉川料金所でのAPの挙動を動画で記録したものです。APをオンのまま料金所に近づいたのですが、道路の白線は消えたものの、スクリーン上の仮想レーン(青い線)は、ゆらゆらとあいまいな表示ながらも、しっかりと進路を指し示しています。そして、そのままゲートへ進入し離脱をこなし、直進先のレーンを捉えてその先へと進んでいきます。
このときドライバーである筆者は、ステアリングに手を添えたままで、一切の介入は行っていません。保土ケ谷料金所の動画では、直進レーンが横浜新道方面に向かうクルマで渋滞気味だったので、右レーンに移るためにウインカーを付けて意図的に介入していますが、仮にここで介入しなければ、右側から合流してくるクルマに注意しながら渋滞の後尾に付いたものと思われます。このようにAPは、リリースノートにおいて明示的に示されない部分で確実に進化していることを強く感じます。
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