“密”にならないシフトを自動作成 企業のオフィス復帰を支援 セールスフォースが新サービス
セールスフォース・ドットコムは7月15日、オフィス勤務の再開を目指す企業を対象に、従業員の管理に特化したCRM「Work.com」をリリースした。従業員に健康状態や働きたい場所を聞けるアンケート機能や、その結果を集計する機能などを持つ。結果を踏まえて“3密”を避けた勤務シフトを自動で組むことも可能。顧客企業は新型コロナウイルス対策に配慮しながら、新しい勤務体系の立案につなげられる。
Work.comは、(1)従業員向けのアンケート機能、(2)シフト管理機能、(3)新しい勤務制度を従業員にレクチャーできるトレーニング機能、(4)回答状況、勤務シフト、受講状況を専用画面に一括表示する機能——から構成される。数百〜数千人の社員を抱える企業が主なターゲット。
アンケート機能では、従業員に調査フォームを送り、新型コロナ感染者との接触の有無や、現在の体調を質問。出社の可否を自動で判定する。希望する勤務時間や、テレワークを含めた働きたい環境を聞くことも可能だ。
シフト勤務では、アンケートで調べた従業員の意向と働ける時間に基づき、出社を望む人の勤務シフトを自動で生成する。顧客企業はシフト作成の資料として、出社人数の上限、フロアごとの定員、エレベーターの定員、エレベーターが混雑する時間帯などのデータを入力できる。
顧客企業がこれらを設定すると、オフィスやエレベーターが密にならないよう、システム側が自動調整。時差出勤を取り入れた勤務シフトを組み、結果を従業員の社用スマートフォンに通知する。
トレーニング機能では、コロナ禍を踏まえて企業が勤務制度を刷新した場合などに、その内容に基づいたWeb教材を作成。社用のスマホやPCに配信する。従業員は空いた時間に視聴し、「出勤する際は上長の承認が必要」「オフィス内ではマスク着用が必須」といった概要を覚えられるとしている。
従業員のアンケート回答状況、勤務シフト、Web教材の閲覧状況などを集約し、「Workplace Command Center」と呼ぶ専用画面に一括表示する。経営層やマネジャー層は、従業員の健康状態を一元的に把握したり、回答、受講しない従業員にリマインドメールを送れる。
専用画面は、米国本社Salesforce.com傘下のデータ分析大手、米Tableau Softwareが開発した公共データの収集ツール「COVID-19 データハブ」と連携する。アンケート結果などに加えて、世界や国内の新型コロナ感染者数などのデータも画面に表示し、ユーザーの情報収集をサポートする。
料金体系は、管理者用のライセンスが月額9000円。一般社員1人当たりの月額利用料は、シフト管理機能が600円、トレーニング機能が3000円、アンケート機能とWorkplace Command Centerが合計で600円。
パートナーと組んで機能拡充
今後はパートナー企業と連携し、国内向けの機能拡充も行う方針。現時点では、ソフトウェアメーカーのUPWARD、チームスピリット、Phone Appliと組み、外出した従業員の接触状況を管理する機能、勤務状況をモニタリングする機能、従業員と来訪者の情報をひもづけて管理する機能などを追加する予定だ。
セールスフォース・ドットコムの伊藤孝専務執行役員(ビジネスオペレーション担当)は「緊急事態宣言の解除後、企業の(テレワークを続けるか否かの)ニーズにはバラつきがある。オフィス勤務を望む企業が社員の安全を考慮しながら、密にならないレイアウトや混雑しないシフトを組めるようにする」と話した。
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