スリムボディのCULVノートPC「Vostro V13」でベンチマークテストを走らせた:5万円台で買えるアルミボディ(1/2 ページ)
デルのSOHO向けブランド「Vostro」シリーズに加わったCULVノートPCが「Vostro V13」だ。試作機でのレビューに続き、製品版で性能を確かめた。
デルのSOHO向けCULVノートPC「Vostro V13」
「Vostro V13」は、デルのSOHO/スモールビジネス向けブランドに追加された低価格のスリムノートPCだ。13.3型ワイドの液晶ディスプレイを搭載しながら、ボディサイズは330(幅)×230(奥行き)×16.5〜19.7ミリとスリムで、底面と液晶ディスプレイ天面にアルミニウムを採用することにより、確かな剛性感を獲得している。天面や底面に指紋や手の脂がつきにくく、余分な突起物もなくボディがフラットなのでバッグへ収納しやすいのも好印象だ。重量は1スピンドルで約1.59キロと軽くはないが、同クラスのCULV版CPU搭載ノートPCに比べれば若干軽めだ。
製品の概要や発表会などの模様は下の関連記事に譲り、ここでは製品版の使用感とパフォーマンスをチェックした。
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13.3型ワイドのハーフグレア液晶ディスプレイを採用
Vostro V13が搭載する液晶ディスプレイの解像度は1366×768ドットで、BTOで変更することはできない。同社のスペック表には非光沢と記されているが、実際にはハーフグレアタイプで、長時間利用していても光沢タイプに比べて目が疲れにくく、画面への映り込みも少ない。液晶の明るさは8段階に切り替えられ、最高輝度でも目がまぶしく感じることもない。左右の視野角は広めだ。上下方向の視野角は狭いが、液晶ディスプレイは約145度まで開くため、ヒザの上で使っても視認性の悪さで悩まされる心配はないだろう。
試作機は英字キーボードだったが、今回使った製品版は日本語キーボードを採用していた。BTOでは無料で選択できる。主要キーで19ミリピッチを確保したキーボードは、Enterキーの右側にHomeやEnd、PageUpやPageDownのキーを並べたレイアウトも共通だが、Enterキーとの間隔が6ミリほどあるので慣れればミスタイプは減るだろう。日本語キーボードでは変換/無変換キーなどがあるためスペースバーの長さは英字キーボードの93ミリに及ばないものの、それでも73ミリと十分な長さがある。キーボードを強く押し込むとユニットがしなるが実際の利用には問題なく、入力時にカチャカチャという耳障りな音もしない。
80(横)×43(縦)ミリのワイドタッチパッドには、シナプティクス製のドライバが導入済みで、上下/左右のスクロールに加え、ピンチズームやサークルスクロールといったジェスチャー操作に対応する。
最薄部で16.5ミリのスリムボディゆえインタフェースは最低限
端子類は左側面に用意されず、右側面にSDHC対応SDメモリーカードスロット/メモリースティック/MMC対応のメモリカードスロットと ExpressCardスロット(/34対応)が並ぶだけだ。前面にはヘッドフォンとマイク、背面にギガビット対応の有線LANと2基のUSB 2.0(うち1基はeSATA/USB兼用)、アナログRGB、DC入力、排気口が並ぶレイアウトで、これは同社の「初代Adamo」と似たような配置だ。背面にしかUSBポートがないのはやはり不便で、有線LANケーブルを接続していると、ケーブルが邪魔に感じられた。
また、ACアダプタのサイズは65(幅)×126(奥行き)×16〜22(厚さ)ミリで、ケーブル込みの重量は約375グラムと試作機よりも重くなった。また、3ピン電源ケーブルに2ピンのアダプタが付属する仕様なのもいただけない。
CPUの選択肢は2つでデュアルコアを選べない
Vostro V13は、Intel GS45 Expressチップセットを中心に超低電圧版のCPUを採用している。主なパーツは同社おなじみのBTOメニューから選択できるが、選択肢はCPUと2.5インチHDD(320Gバイト/250Gバイト)、前述のキーボードなどと限定的だ。加えて、CPUはCore 2 Solo SU3500(1.4GHz/2次キャッシュ3Mバイト)かCeleron 743(1.3GHz/2次キャッシュ1Mバイト)からしか選べず、デュアルコアCPUを選べない点には不満を覚える。6セルのバッテリーも初代Adamoや、MacBook Pro/MacBookシリーズと同じようにユーザーレベルで着脱できず(バッテリーが消耗した場合は、メーカーにPC本体を送って交換してもらう)、2GバイトのDDR3メモリも固定だ。メモリスロットはアクセスしにくい液晶ディスプレイのヒンジ部分(F11/F12キーの上部)にあり、気軽に交換できない。このあたりは、最薄部で16.5ミリというスリムボディの代償といえそうだ。
なお、OSの選択肢はWindows 7 Professional/Home Premium、Windows Vista Home Basic(SP1)、Windows XP Professional(SP3/Windows 7 Professionalのダウングレード権を利用)で、いずれも32ビット版となっている。
次のページでは、ベンチマークテストで評価機の性能をチェックしよう。
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