“第2世代”Ultrabookが普及すると“Diablo 3”は盛り上がる:COMPUTEX TAIPEI 2012
Intelは、6月5日に“Ivy Bridge”世代CPUを搭載したUltrabookで可能になる「新しいモバイルコンピューティング」を訴求する説明会を台北市で行った。
第2世代のUltrabookがどんなに便利かを実機で紹介
COMPUTEX TAIPEI 2012の開幕と同時に発表したTDP 17ワット級“第3世代Coreプロセッサー・ファミリー”を搭載するUltrabookを、Intelは、CeBIT 2012などで「第2世代のUltrabook」と呼んできた。CPUの発表と同時に第2世代Ultrabookも市場に登場することになるが、この“Ivy Bridge”世代CPUの搭載で、統合するグラフィックスコアの性能が従来のUlrabookから大幅に向上することも含めて、新しい使いかたが可能になると訴求している。
COMPUTEX TAIPEI 2012の会期中に、会場に隣接するホテルの1室で行った第2世代Ultrabookの説明会では、実際に製品(メーカー製ではなく、Intelが用意したデモ用のUltrabookであるが)を使ったデモを中心に、具体的なメリットを紹介した。大画面ディスプレイとUltrabookの組み合わせでは、HDMI接続によるフルHDのマルチディスプレイ環境のほかに、Intel WiDiによるワイヤレス接続で大画面テレビにデスクトップ表示を拡張する利用環境を紹介。フルHDの動画も快適に再生表示できることを示した。
ワイヤレス接続による映像出力では、インテルアーキテクチャ(Medfield)を採用するスマートフォンで5月末から中国で出荷が始まったK800も登場した。Intel WiDiで大画面ディスプレイに映像を出力し、K800に保存した画像や動画のコンテンツを複数のユーザーで鑑賞したり、ゲームをプレイするデモを紹介している。
Intel IPTとNFCの連動で安心して買い物を
電子決済で必須となる個人認証では、従来のトークンによるワンタイムパスワードセキュリティーとは異なる、“Ivy Bridge”世代(そして、“Sandy Bridge”世代も)のCPUに対応するプラットフォームでサポートする「インテル・アイデンティティー・プロテクション・テクノロジー」(Intel IPT)を利用した、eBayなどのオンラインショッピングの支払い処理における個人認証のパスワード入力などを行った。Intel IPTでは、トークンを用いるワンタイムパスワードと同様の仕掛けをPC内部に実装するが、トークンの導入コストやトークンそのものの紛失、盗難といったリスクを軽減できることを説明した。
また、近距離無線通信の規格として海外のデバイスで採用例が増えている「NFC」についても、本体に読み取り機能を実装しているK800とデモ用UltrabookのNFCリーダーに名刺や宣伝用のカードをかざすだけで、設定しているURLのWebページにアクセスする動作を紹介した。
第2世代UltrabookでDiablo 3も手軽に遊べるよ
“Ivy Bridge”世代のCPUで、大幅に向上したグラフィックス性能については、最新のゲームタイトル「Diablo 3」をUltrabookでプレイできることを示すとともに、「これまで、このようなゲームは、デスクトップPCでハイエンドなCPUとハイエンドなグラフィックスカードを用意しなければならず、プレイできるユーザーが限られていた。しかし、Ultrabookでも動作することで、ユーザーはWebブラウザでできるカジュアルゲームのようにプレイできるようになる。それだけユーザーの数が増えるわけで、ゲーム市場にとってもプラスになる」と説明している。
関連キーワード
Ultrabook | Intel | ゲーム | Ivy Bridge | CPU | COMPUTEX | Diablo | NFC(Near Field Communication) | ワンタイムパスワード | 大画面テレビ | Intel WiDi | Medfield | 認証 | ワイヤレスディスプレイ | モバイルPC | スマートフォン | モバイルデバイス | ノートPC向けプラットフォーム | オンライン決済
関連記事
- インテル、モバイル向け“IvyBridge”など第3世代Coreのラインアップを拡充
第3世代Coreプロセッサー・ファミリーに、TDP(熱設計電力)が17ワットのモバイル向けモデルを含む計13製品が加わった。省電力性能が求められるUltrabookやモバイルPC、液晶一体型PCに向けて投入される。 - 東芝の“超ワイド”な液晶ディスプレイ搭載Ultrabookを急いでチェック
Intelの基調講演で登場した数多くの“第2世代”Ultrabookの中で、最も注目を集めたのが東芝の“超横長”なモデルだ。まずは、その姿を紹介しよう。 - Ivy BridgeはZ68、P67、H67などでも使えます
インテルは、CeBIT 2012で行った説明会で、Ivy BridgeとIntel 7シリーズチップセットの概要を説明。チップセットにUSB 3.0を統合することを公式に認めた。 - MedfieldとUltrabookでサプライズの波状攻撃── Intel基調講演
CES初日の夕方は、恒例のIntel基調講演だ。モバイルデバイスの台頭によるARMの隆盛など、転回点を迎えたIntelは、派手な反撃の合図を用意していた。 - インテル、UltrabookとIvy Bridgeの関係を紹介
インテルは日本の関係者に向けて、同社吉田社長が「これからドカンと大きくやろうとしている」というUltrabookで導入する新技術の概要を紹介した。 - “Ivy Bridge”でUltrabookは美しくなる
Intelは、“Ultrabook”でノートPCを再定義するだけでなく、モバイル向けCPUの戦略も大きく見直している。ムーリー・エデン氏がその詳細を語った。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.