東京消防庁が節電と災害時の対策を兼ねて、各地域の消防署など主要な設備48か所に蓄電池システムを設置する。ソニーのリチウムイオン蓄電モジュールを使った特注システム69台を2013年3月までに導入する計画で、平常時のピークシフトと非常時の電力供給源に利用する。
導入するシステムはソニーが2011年4月から販売している業務用のリチウムイオン蓄電モジュールをベースにしたもので(図1)、電圧や蓄電容量などによって4つのタイプに分かれている。供給電圧が200Vと100Vの2種類で、蓄電容量は8.4kWh以上か4.8kWh以上の2種類になる予定だ。家庭用の蓄電池システムよりも少し大型になる。
東京消防庁は導入にあたって、電圧や蓄電容量のほかに安全性などに関する条件をメーカー側に提示して入札を実施した。電源部分の機能として、(1)停電が発生した場合に無瞬断で蓄電池から電力を供給でき、停電が復旧した後には平常状態に戻ること、(2)蓄電池の回路に異常が発生した場合にバイパスできる機能があること、の2つを規定した。
ソニーの子会社であるソニービジネスソリューションが落札し、板橋消防署など48か所の施設に合計で69台を2013年3月までに設置する。
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