再エネ設備を間近で見られる施設、7カ所の計画を認定自然エネルギー

従来型の発電施設に比べると、再生可能エネルギーによる発電設備は発電の方法もエネルギー源も様々だ。多様な再生可能エネルギー設備を間近で見て学べる「エネルギーパーク」を推進している経済産業省は、平成24年度分として7カ所の計画を認定した。

» 2012年10月09日 07時00分 公開
[笹田仁,スマートジャパン]

 経済産業省は再生可能エネルギーを利用する様子を間近で見ることができる「次世代エネルギーパーク」として、新たに7カ所の計画を認定した。経済産業省は2007年から次世代エネルギーパーク計画を支援しており、2011年までに41カ所の計画を認定している。

 次世代エネルギーパークの建設を推進する狙いは、再生可能エネルギーを実際に利用する施設などを見学し、触れる機会を作ること。来場者に再生可能エネルギーの可能性や、従来型エネルギーとの相違点などについて考えるきっかけを作り、理解を深めてもらおうという取り組みだ。

 2012年度は7月30日から8月30日の期間で計画を公募していた。7件の応募があり、審査の結果7件すべてが基準を満たしているという判定し、次世代エネルギーパークとして認定した。

 審査では運営体制、収支計画、来場者予測などパークの長期安定運営に関わる条件を見るほか、再生可能エネルギーを実際に利用する設備や、エネルギーを利用する様子が来場者にとって見やすく、分かりやすいものであるかを問う。

 具体的には、再生可能エネルギーを利用して作った電気や熱をパークの中、あるいは周辺地域で実際に利用すること。複数の再生可能エネルギー利用設備を揃えていること。見学者に情報を提供する施設を作るなどの工夫を凝らすことといった項目を審査する。

 審査の結果平成24年度分として、北海道足寄町、山形県庄内町、福島県、神奈川県企業庁、静岡県浜松市、山口県宇部市、鹿児島県いちき串木野市の計画を認定した。

図1 次世代エネルギーパークとして新たに認定を受けた計画。それぞれ複数の種類の再生可能エネルギー設備を用意しているだけでなく、土地によって異なる特色を打ち出している

 経済産業省は認定した計画に対して、経済産業省が運営する特設Webサイトや、パンフレットで紹介するほか、新聞広告などを利用したアピール、各地で開催するイベント、複数の次世代エネルギーパークを見学するツアーの企画などの形で広報活動を支援する。

 認定を受けて「再生可能エネルギー熱の設備導入事業に係る補助事業」による補助金申請を提出すると採択において有利になるというメリットもある。この補助事業では、申込者が地方公共団体の場合は経費の1/2以内を補助するものだ。

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