太陽光発電の認定設備が急増、企業や自治体で10月に1.7倍自然エネルギー

固定価格買取制度の対象として認定された設備が急ピッチで増えている。10月だけで4万件近くも増加し、累計で14万件を突破した。特に出力が10kW以上の「太陽光(非住宅)」の認定設備が1.7倍に伸びて1万3000件に達した。メガソーラーの認定件数も急増している。

» 2012年11月19日 09時00分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]

 経済産業省が発表した10月末時点の再生可能エネルギー発電設備の件数は14万6899になり、9月末から3万8341件の増加を記録した。7月に固定価格買取制度が始まって以来、毎月3万件以上のペースで増えており、しかも月を追うごとに加速している状況だ。

 すでに運転を開始した設備も多くある。4月〜6月に動き始めた設備を含めて発電能力(設備容量)の合計が115.5万kWに達した(図1)。関西電力の大飯発電所で稼働中の原子力発電1基分(118万kW)に匹敵する規模である。このほかにバイオマスと石炭を混在した発電設備で35万kW分が買取制度の対象に認定されており、合わせると150万kWを超える。

図1 10月末までに運転を開始した再生可能エネルギー発電設備。出典:経済産業省

 まだ運転を開始していない設備を加えると、発電能力の合計は255.7万kWに拡大する(図2)。特に増加が著しいのは「太陽光(非住宅)」で、9月末の103.6万kWから162.7万kWへ大幅に伸びた。企業や自治体による太陽光発電設備の導入が急速に進んでいることを示す結果である。

 認定された設備の件数も1か月間で1.7倍以上に増えて、1万3000件を超えている。このうち1MW以上のメガソーラーは340件で、9月末時点の218件から大幅に増加した。すべてのメガソーラーが運転を開始すると、発電能力は100万kWを超えることになる。

図2 再生可能エネルギー発電設備の導入状況(2012年10月末)。出典:経済産業省

 太陽光のほかでは、風力(20kW以上)が20件から24件に、小水力(200kW未満)が12件から13件に増えた。バイオマスは2件のまま増えていないが、三重県の「三重ごみ固形燃料発電所」が10月に認定を受けている。ただしバイオマス以外の原材料が含まれているため、経済産業省の集計データから除外されたようだ。地熱発電は実績ゼロの状態が続いている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.