12月10日(月)の17時台に、中部電力の需給率が96.9%まで上昇した。最大需要電力が先週のピークだった6日(木)の17時台と比べて150万kW以上も増加したことによるもので、供給力を増加したものの需要の増加が上回ってしまった。18時台には需要が下がり始めている。
冬の節電シーズンが始まって1週間しか経っていないにもかかわらず、中部電力の需給率が危険なレベルの97%に迫る事態が発生した。12月10日(月)の17時台に96.9%に達しており、瞬間的には97%を超えていた可能性が大きい。
気温の低下によって最大需要電力が増加し、先週のピークだった6日(木)の2077万kWを大幅に上回る2231万kWまで上昇したためである(図1)。午前の時点の予測では最大需要電力を2160万kWと見込んでいたが、それも大きく超過した。供給力は2303万kWで、先週よりも70万kW程度を上積みしたものの、需要の増加に追いつかなかった。
11日(火)は供給力を2332万kWに増やす一方、最大需要電力は9時台で2180万kWに下がると予想している。需給率は93.5%に落ち着く見通しだ。ただし冬は朝よりも夕方の17時〜18時台の需要が大きく、午後の気温によっては予想を上回る需要が生じる可能性もあり、注意が必要だ。
11月の最終週には東京電力でも需給率が一時97%を突破する事態が発生している。火力発電所のトラブルがあったとはいえ、需要を少なく見積もって供給力を抑えたことが最大の要因だった。電力会社には供給力に多少の余裕を持たせるような判断が望まれる。
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