農業用水路を使って小規模発電、八ヶ岳のふもとで141kW自然エネルギー

丸紅の子会社である三峰川電力は、国内7カ所目の小水力発電所を長野県茅野市に建設する。農業用水を利用し、出力は141kWだ。

» 2013年06月06日 07時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]

 長野県は全国でも最も小水力発電が普及している。小水力発電とは他の用途のために作られた水路などを活用した小出力の水力発電だ。

図1 小水力発電所の位置

 丸紅の子会社である三峰川電力は、長野県茅野市の農業用水路の施設に小水力発電所を設置する(図1)。同市の渋川大橋脇にある滝之湯堰土地改良区の農業用水を利用する。

 建設する蓼科第二発電所の出力は141kW。2013年6月に着工し、2013年12月には運転を開始する予定だ。固定価格買取制度(FIT)を利用して20年間の売電を計画する。

 同社は2010年4月から蓼科第一発電所を運営しており、同一水系で2つ目の発電所を動かすことになる。運転開始後のメンテナンスなどを効率的に進められるという。

 なお、三峰川電力は既に、長野県伊那市の三峰川で2カ所、山梨県北杜市に3カ所の小水力発電所を運営しており、蓼科第二発電所は国内で7カ所目の小水力発電所となる。今後、2020年までに国内30カ所程度の中・小水力発電所の開発を目指すとした。

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