水力を増強する北陸電力、発電所の出力を400kW向上自然エネルギー

北陸電力は水力発電所への依存度が高く、2013年度第2四半期には29%を水力から得ている。同社の水力発電所は約130カ所あり、順次、性能を増強しているところだ。2013年12月には石川県小松市に立地する大日川第二発電所の出力変更を発表した。

» 2013年12月09日 14時30分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]
図1 石川県小松市と発電所の位置

 北陸電力は販売電力の3割弱を水力に依存している。水力は重要な電力源だ。水力発電所の新設(関連記事)はもちろん、さまざまな方法で発電所の出力を高めようとしている。

 2013年12月には石川県に立地する大日川第二発電所(小松市麦口町)の出力変更を経済産業省に届け出た(図1、図2)。性能確認試験を実施したところ、出力を400kW高めることが可能だと分かったからだ。

 これにより最大出力は従来の1万4800kWから1万5200kWに増え、年間発電量が約70万kWh増加するという。増加分を太陽光発電所の年間発電量に換算すると、約0.7MWのメガソーラーを新設した場合と同等だということになる。

図2 大日川第二発電所の外観 出典:北陸電力

 同発電所は45年前の1968年に運転を開始、2010年に石川県企業局から北陸電力に譲渡された経緯がある。

 石川県手取川水系大日川に設けた大日川ダムから取水し、約5.3kmの導水管を経て、流れ込み式で発電する。水車の形式は立軸単輪単流渦巻フランシス水車、ここに2台の立軸三相交流同期発電機を接続している(図3)。

図3 発電機(左)と水車室(右)。出典:北陸電力

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