太陽光発電で森林を活性化、間伐材をパネルの架台に採用自然エネルギー

兵庫県の企業庁が県有地を活用して6カ所目のメガソーラーを稼働させた。発電能力は5MWと大きく、2万枚を超える太陽光パネルの架台に県内産の木材を使った点が特徴だ。地域内で木材の需要を増やすことにより、森林の間伐を促進して防災に役立てる狙いもある。

» 2014年12月12日 11時00分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]

 兵庫県の南西部に広がる学術都市の中に、「播磨科学公園都市太陽光第1発電所」が完成して12月11日に運転を開始した(図1)。県の企業庁が建設・運営する6カ所目のメガソーラーで、6万平方メートルの用地に2万2000枚の太陽光パネルを設置した。発電能力は5MW(メガワット)に達する。

図1 「播磨科学公園都市太陽光第1発電所」の全景。出典:兵庫県企業庁

 最大の特徴は太陽光パネルの架台を木製にした点だ(図2)。一般的な架台は金属製が多いが、県内産の木材を大量に使うことによって、地域の林業を活性化するのと同時に水害の防止に役立てる。周辺地域の森林では間伐が進まずに、2009年夏の豪雨の際には流木の影響で被害が拡大してしまった。再生可能エネルギーの導入と合わせて、産業振興と災害防止の“一石三鳥”を目指したプロジェクトである。

図2 兵庫県産の木材で作った架台。出典:兵庫県企業庁

 年間の発電量は500万kWhを想定していて、一般家庭で1400世帯分に相当する。播磨科学公園都市には1800世帯が居住する計画で(現時点の入居率は3割程度)、約8割の家庭の電力をカバーすることができる。都市の中には県立大学をはじめとする学校のほか、最先端の研究施設を誘致して学術都市を形成している(図3)。

図3 「播磨科学公園都市」の全景。出典:兵庫県企業庁

 ただし都市開発から20年以上を経過した現在でも用途の決まらない土地が多く残っているため、開発元の企業庁みずからメガソーラーの建設に乗り出した。このほかにも面積が広くて平坦な土地があり、同様に兵庫県産の木材を架台に利用して「第2発電所」(発電能力2MW)と「第3発電所」(同0.6MW)を建設する計画が進んでいる。

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