トラムスボードは監視制御装置と、電力幹線に設置する制御ユニットを搭載した新設分電盤で構成される。監視制御装置が建物の停電発生状況、非常用発電機の稼動状況、火災発生状況などの各信号を受け、「通常時」「停電時」「BCP対応時」などの運転モードを選定し、分電盤の制御ユニットに運転モードに応じた信号を送信する自動制御を行う。
制御ユニットは受信したモード信号に応じて、余剰電力を複数の分電盤に等配分したり、防災対策室などの電力を必要とするエリアに効率的に分配したりするという仕組みだ(図2)。
トラムスボードの導入については、専用の電力幹線の設置が不要で、商用電力で使われている電力幹線を利用できる。これにより大規模な取り付け工事を行わずに済むため、既存建物の場合は従来方式と比べてシステム構築に必要な導入コストと工期を半減できるという(図3)。
トラムスボードは日立のビル管理システムに関する技術と、三井不動産が手掛けるビル運営での防災強化・BCPサポートのノウハウを活用した。両社は既にトラムスボードの導入に向け複数物件で設備状況の調査を開始しており、今後はオフィスビル、医療施設、公共施設向けに提供を進め、BCP対策の強化を支援していく方針だ。
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20kWhと大容量の法人用蓄電システム、NECがビジネス継続用に製品化Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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