NEDOの新エネ事業、「ジャイロ追尾型太陽光」など3テーマが大規模実証へ自然エネルギー(1/2 ページ)

NEDOは再生可能エネルギー関連技術を持つ中小・ベンチャー企業の活性化を目的に、2007年度から「新エネルギーベンチャー技術革新事業」を実施している。このほど2016年度の委託・助成先として4分野・19テーマが決まった。今年度から有望技術を着実に実用化するために大規模実証研究の支援項目を新設しており、3つのテーマを採択している。

» 2016年07月20日 11時00分 公開
[陰山遼将スマートジャパン]

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2016年7月15日、「新エネルギーベンチャー技術革新事業」において委託・助成先を決定したと発表した。太陽光発電、バイオマス、燃料電池・蓄電池、風力その他未利用エネルギーの4分野から、合計19テーマが採択されている。2016年度から追加された「フェーズD(大規模実証研究開発ステージ)」には、3つのテーマが採択された。

 新エネルギーベンチャー技術革新事業は、中小・ベンチャー企業が保有している再生可能エネルギー関連の技術シーズの実用化を目的とした公募事業で、2007年度から実施している。公募の中から技術や事業化の面での優位性、独自性といった評価観点で選抜を行い、事業化を見据えた技術開発支援する(図1)。

図1 「新エネルギーベンチャー技術革新事業」の概要 出典:NEDO

 支援内容は技術開発の段階に応じて異なる。「フェーズA(フィージビリティ・スタディ)」「フェーズB(基盤研究)」は事業委託、より実用化に近い段階にある「フェーズC(実用化研究開発)」「フェーズD(大規模実証研究開発)」では研究・実証費用の一部を助成する。

 フェーズDは2016年度から新設された項目だ。事業化のリスクが高いものの、基礎研究が確立された極めて有望な技術を持ち、それを実証する能力があると判断した企業に対し、大規模な実証研究費の一部を補助する。この他、自治体や大企業などとの連携も支援する。事業期間は1〜2年程度を想定し、7500万〜3億円までを定額で支援する。初採択となる今回は、3つのテーマが選ばれた。

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