光合成する「人工の葉」、絹タンパク質に葉緑体を取り込む:自然エネルギー(2/2 ページ)
“人工の葉”である「シルクリーフ」だが、特徴としては以下の3つがある。
- CO2の吸収と酸素の発生
- 低エネルギー消費
- モジュールでの提供
これらの特徴から、シルクリーフはさまざまな環境や用途で利用することが可能である。例えば、換気システムの中で利用したり、インテリアの表面であったり、ランプシェードなど照明と一緒に使ったりすることができる(図4)。さらに宇宙空間でも太陽光と水で酸素を生み出すことができるため、宇宙探査などでも利用できるとしている。
メルキオール氏は、持続可能な社会を実現するために生物学的反応性材料の研究を進め、都市環境や屋内環境の改善につなげていく方針を示している。
- 水からプラスチックを作る、「人工光合成」で化石燃料不要の化学品製造実現へ
NEDOと人工光合成化学プロセス技術研究組合は、太陽エネルギーを利用した光触媒による水からの水素製造で、世界最高レベルの太陽エネルギー変換効率である2%を達成した。今後2021年度末(2022年3月期)にエネルギー変換効率10%を目指すとともに、同時に開発している分離膜技術と合成触媒技術を組み合わせ、化石資源が不要な化学品製造基盤技術の確立を目指す。
- 水からプラスチックを作る、「人工光合成」で化石燃料不要の化学品製造実現へ
NEDOと人工光合成化学プロセス技術研究組合は、太陽エネルギーを利用した光触媒による水からの水素製造で、世界最高レベルの太陽エネルギー変換効率である2%を達成した。今後2021年度末(2022年3月期)にエネルギー変換効率10%を目指すとともに、同時に開発している分離膜技術と合成触媒技術を組み合わせ、化石資源が不要な化学品製造基盤技術の確立を目指す。
- 植物を超えたか「人工光合成」、太陽電池技術も使う
東芝は2014年12月、人工光合成の世界記録を更新したと発表した。太陽光のエネルギーのうち、1.5%を化学エネルギーに転換できたという。これまでの世界記録を1桁上回る成果だ。火力発電所の排出する二酸化炭素を分離回収する技術と、今回の成果を組み合わせることが目標だという。
- 夢のクリーンエネルギー「人工光合成」とは
地球温暖化など環境負荷の大きな二酸化炭素を吸収しつつ、エネルギーを生み出し、さらに有害物質を排出しないというクリーンエネルギーの生成を実現する「人工光合成」。“人類の夢”ともされた技術だが、2020〜2030年には現実のものとして実現する可能性が見え始めている。
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