世界のエネルギー革新に、ゲイツ氏や孫氏が1000億円超のファンド創設自然エネルギー(2/2 ページ)

» 2016年12月14日 09時00分 公開
[石田雅也スマートジャパン]
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世界22カ国と欧州連合も協力

 ファンドを運営するBreakthrough Energy Coalitionは単独でクリーンエネルギーの技術開発を促進するのではなく、世界各国の政府や企業と連携して投資を加速させていく。その中でも先進国22カ国と欧州連合が加盟するクリーンエネルギーの推進機関「Mission Innovation」とパートナーシップを組み、今後5年間で各国の投資額を倍増させる方針だ。Mission Innovationは2015年に設立した国際的な組織で、日本政府も参画している(図3)。

図3 「Mission Innovation」の参加国(欧州連合を含む)。出典:Mission Innovation

 Breakthrough Energy CoalitionにはIT(情報技術)の有力企業の創業者や世界的に著名な投資家が集まっている。IT産業からはゲイツ氏と孫氏のほかに、アマゾンのジェフ・ベソス氏、セールスフォースドットコムのマーク・ベニオフ氏、リンクトインのリード・ホフマン氏、アリババグループのジャック・マー氏、SAPのハッソ・プラットナー氏、ヒューレットパッカードのメグ・ホイットマン氏、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ夫妻が名を連ねる。

 投資家では前ニューヨーク市長でブルームバーグ創業者のマイケル・ブルームバーグ氏、バージングループ創業者のリチャード・ブランソン氏をはじめ、日本でも広く知られているジョージ・ソロス氏やジョン・ドーア氏といった、そうそうたるメンバーが勢ぞろいした。個人以外では米国カリフォルニア大学がメンバーに加わり、世界各地の革新的な研究開発の事業化を支援していく。

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