IGFC実証事業は、3つの段階に分かれている。酸素吹きIGCC実証の第1段階、IGCCの発電設備から生じるCO2を分離・回収して再利用できるようにする第2段階、これらの成果を基にしてIGFCの実証を行う第3段階である。
第2段階のCO2分離・回収設備の設計は、2016年4月から既に始まっている。2019年度中に実証実験が行われる予定である。CO2を90%回収しながらも、現状の微粉炭火力と同等レベルである送電端効率40%程度を達成する見通しを得ることが目標という。
第3段階は、2018年度から設備の設計が始まる。CO2分離・回収型IGCC設備に燃料電池を組み込んだIGFCの実証事業を計画している。2021年度に実証実験を行い、この実証をもって、大崎クールジェンプロジェクトは終了する予定だ。
その後、大型化および商用機に向けた技術開発、ガスタービン燃料電池複合発電の技術開発などの成果を活用して、2025年頃の大型IGFC技術確立を目指す。送電端効率55%、CO2排出原単位590グラム/kWh程度(現状の30%程度削減)が目標とした。
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