ねじが緩んでモジュールが飛散し、周囲の民家に被害を与える……こんな事象には要注意です。しかし「締め過ぎ」によっても、実はモジュールが外れやすくなることもあるのです。適正トルクの確認、スペーサーの活用など対処方法も把握しておきたいものです(この記事は「O&M Japan」からの転載記事です)。
この記事は太陽光発電のO&Mに関する総合情報発信サイト「O&M Japan」に掲載された「ボルト・ナットの緩み&締め過ぎ」という問題を、スマートジャパン編集部で一部編集し、転載したものです(アイティメディアの表記ルールに基づいて原本から表記を一部変更しています)。
常に雨風にさらされているモジュールは、経年劣化があちこちに起こりやすい環境に置かれています。吹き付ける風はモジュールの微振動を引き起こし、それが原因で、各種機器をつないでいるネジ(ボルトやナット)の緩みが生じていきます。
以下の写真はSUS製の留め具が緩みにより外れ、モジュールが脱落してしまった例です。ボルト・ナットの材質の「摩擦係数」や「トルク」(ねじりの強さ)を締め付け時に考慮しないと、このようなトラブルが起こってしまいます。
ボルトやナットの緩みは、風による微振動が最も大きく影響しますが、なかには施工時の締め付けが不十分で、しかも竣工前検査などで確認を怠っていた、というケースもあります(工期が短く、竣工に間に合わせるためなど)。
緩みが抑え金具のずれを引き起こし、その結果、最悪の場合強風によって「モジュールの飛散」が起こってしまうこともあります。
外れて飛散したモジュールが原因で、近くのシステムを壊してしまったり、時に周囲の民家などに多大な損害を与えてしまうといったトラブルも発生しています。時に人命にかかわることもありますので、大変危険です。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.