ウインドリフトは10tトラックなどの運搬車両で搬入できる。山間部、離島などの現場でも活用可能だ。こうした搬出入が容易であるというメリットにより、風車が運転を開始した後の突発的な機材の交換修理など、メンテナンス工事にも活用できるとしている。
大型クレーンを使わずに施工できるという点は、工事の遅延リスクの低減にもつながるという。一般的なシングルブレード工法で3MWクラスの風車を建設する場合、超大型クレーンを使用して高所へ部材をつり上げて取り付ける作業が必要になる。このような高所での作業は、風の影響によって、作業工程が大きく左右されてしまうという課題があった。油圧ジャッキでリフトアップを行うウインドリフトでは、こうした風の影響も受けにくいとしている。
このように3MWクラスの風車建設時でも組み立てに超大型クレーンを設置する必要がなくなる点や、新たに加えたハブとブレードの建て起こし機能などによって、施工スペースは最大30%程度削減できるという。これにより立木の伐採や造成などの準備工事を削減でき、同時に超大型クレーンの調達や運用に掛かるコストが不要となるため、施工コストを10〜20%程度削減できるとしている。
風力発電事業を手掛ける大林組は、既にウインドリフトを自社発電所の施工に導入し始めている。秋田県三種町で進めている出力6MW級の「三種浜田風力発電所」(秋田県三種町)の建設に導入したところ。コストを約10%削減できたとしている。同社ではウインドリフトを活用し、1200t級の超大型クレーンでは施工できないような大型風車や、より高所での風車建設にも対応していく方針としている。
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建設機械で「無人化施工」、改造不要で遠隔操作を可能にCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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