5MW級ガスタービンで世界最高効率、川重が販売開始蓄電・発電機器

川崎重工は、5MW級ガスタービン「M5A」の販売を開始したと発表した。5MW級ガスタービンでは世界最高となる発電効率を達成し、同機を用いたコージェネシステムはクラス最高の総合効率になるという。

» 2017年11月13日 07時00分 公開
[松本貴志スマートジャパン]

世界最高効率と排気ガスのクリーン化を達成した純国産ガスタービン

 川崎重工は、5MW級のガスタービン「M5A」の販売を開始したと発表した。5MW級ガスタービンでは世界最高の発電効率32.6%を達成。同機を用いたコージェネレーション(熱電併給)システム「PUC50D」は、総合効率84.5%となりクラス最高という。

世界最高効率を達成した純国産ガスタービン「M5A」 出典:川崎重工業

 最新のDLE(Dry Low Emission)技術を採用した燃焼器の開発により、窒素酸化物(NOx)排出量は52.5ppm(O2=0%換算)と大気汚染法規制値を大幅に下回る。ガスタービンの高い総合効率による二酸化炭素(CO2)排出量の削減と併せて、排気ガスによる環境負荷の低減を実現した。

 メンテナンス面ではオーバーホール作業の効率化を図っており、中間点検はボアスコープ(工業用内視鏡)を用いた簡易点検とすることで、年間稼働時間を向上させた。

 ガスタービンエンジンを用いたコージェネレーションシステムは、効率面や環境面から世界各地で高い注目を集めており、国内外で特に需要の多い5MW級の市場でトップクラスの性能を持つM5Aに同社は多くの需要を見込んでいるという。

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