低調に終わった太陽光の第1回入札、背景に3つの理由太陽光(1/2 ページ)

2017年秋に第1回が実施された太陽光発電の入札制度。落札容量の合計が募集要量の3割に満たないなど、低調な結果に。そこでJPEAは太陽光発電の開発事業者に、入札に関するアンケート調査を実施した。その結果から見えてきた、多くの事業者が入札に参加しなかった理由とは?

» 2017年12月18日 07時00分 公開
[陰山遼将スマートジャパン]

 2017年4月に施行された改正FIT法で、新制度として導入された2MW(メガワット)以上を対象とする太陽光発電の入札制度。2017年11月末に注目の第1回入札の結果が公表された。結果を見ると、最低入札価格は現在のFIT価格の21円/kWh(キロワット時)を下回る17.2円/kWhで、入札制度導入の狙いである「買い取り費用の低減」という面では一定の効果が見られた。一方、募集容量の上限は500MWだったのに対し、実際に落札されたのは出力ベースで約141MW、件数ベースでは9件にとどまるなど、全体的には想定より“低調に終わった”という見方も強い。

 2017年12月14日に開かれた調達価格算定委員会では、この第1回の太陽光入札の結果について、議論が行われた。その中で、太陽光発電協会(JPEA)が開発事業者に対し、太陽光の入札に関して行ったアンケートの結果を公表している。

 入札に参加する事業者は、事前に事業計画を提出し、入札資格の審査を受ける必要がある。今回の第1回入札で提出された事業計画数は合計29件で、提出計画全ての設備の出力合計は募集要領に近い約490MWにのぼった。このうち審査を通過した事業計画は23件で、出力ベースでは約388MWだった。しかし、最終的な落札件数は9件、出力ベースでは約141.4MWだったことを考えると、多くの事業者が入札資格は得たものの、途中で入札を断念していることがわかる。

 JEPAは、こうした入札に参加しなかった事業者に対し、その理由を聞いたところ、最も多い回答が「事業の実施場所が確保できない」と「接続契約・入札保証金の没収要件が厳しい」で、それぞれ26%を占めた。続いて「系統の空き容量がない」が23%、「入札上限価格が厳しい」が16%と続いた。大きく分けて「土地の確保」「系統接続の確保」「入札条件」の3つが、入札しなかった理由となっている。

入札に参加しなかった理由に関するアンケート調査の結果 出典:JPEA

 特に、入札条件を理由に挙げた事業者は、「落札から3カ月以内に接続契約を結ばなくてはいけないという条件が厳しい」という意見が出た。今回の第1回入札では、落札後、2018年2月16日までに接続契約を結べない場合、入札時に入金する2次保証金が没収されてしまう。このリスクに対する懸念や、「電源募集プロセスと並走するケースが多く、接続が予見できない状態では応札できない」といった声も上がった。

 JPEAでは今回の入札不調について、「入札条件も接続契約との関連になるので、系統接続の検討にかかる時間が長く、予見が困難であることの影響が最も大きかった」と分析する。

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