ヨルダンの新規太陽光プロジェクト、三井物産が3案件目の受注太陽光

三井物産は、米国発電事業大手AES Corporationと共同で、独立系発電事業(IPP)案件を受注したと発表した。三井物産にとってヨルダンで3件目となる本案件は、出力約52メガワット(MW)の太陽光発電所を建設し、商業運転開始は2019年を予定する。

» 2018年02月02日 11時00分 公開
[長町基スマートジャパン]

 三井物産はこのほど、米発電事業大手のAES(AES社)と共同で、ヨルダンでの独立系発電事業(IPP)案件を受注したと発表した。2018年1月19日にAES社と設立した発電事業会社を通じて、プロジェクトファイナンスの融資契約を締結。これにより、発電事業会社は4000万米ドル(約46億円)を調達した。

導入予定のソーラーパネル 出典:三井物産

 今回の案件は、三井物産にとってヨルダンで3件目となる。今後、発電事業会社は首都アンマンの東約25kmに位置するアルマナカ地区に出力約52メガワット(MW)の太陽光発電所を建設し、商業運転開始は2019年を予定する。同発電所からの電力は、20年にわたりヨルダン国営電力公社に全量を売電する計画だ。

 締結された融資契約は、米国海外民間投資公社、三井住友銀行による総額4000万米ドルのプロジェクトファイナンスで、日本貿易保険が海外事業資金貸付保険を三井住友銀行による融資部分に付保する予定だ。

 三井物産はAES社と共に、2006年(ヨルダン初)と2012年(同4番目)にIPP案件を受注しており、同案件を含めた総発電容量は約700MWで同国総発電容量の約18%に達するという。

 三井物産は、IPP事業者として世界中の各地に発電資産を保有し、電力事業の開発・運営を展開している。さらに今後は、風力・太陽光発電などの再生可能エネルギーの取り組みを一段と強化し、ポートフォリオの良質化と収益力強化を目指す。

 日本政府は2017年7月および9月にヨルダンとの首脳会談を実施、ヨルダンの社会的・経済的安定と発展に貢献する意思を示している。同社は、同案件への取り組みを通じ、同国における電力安定供給と再生可能エネルギー導入促進に寄与する方針だ。

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