中部電力は、新太田切水力発電所からの放流水と未利用落差を活用した黒川平水力発電所を建設する。2020年度に工事に着手し、2021年度に運転を開始する予定だ。
中部電力は、天竜川水系太田切川に新太田切水力発電所からの放流水と未利用落差を活用した黒川平水力発電所(長野県宮田村)を建設すると発表した。2020年度に工事に着手し、2021年度に運転を開始する予定だ。
黒川平水力発電所は、発電出力170キロワット(kW)の流れ込み式水力発電所。最大使用水量は毎秒2.00立方メートルで、有効落差は約11メートルとなる。想定年間発電量は一般家庭約330世帯分の年間使用電力量に相当する約103万キロワット時(kWh)で、CO2削減量は年間500トン程度を見込む。今後、中部電力は地元自治体や地域の理解と協力を得て、開発を行う。
同社は、エネルギー自給率の向上と温室効果ガスの削減に貢献するため、再生可能エネルギーの開発を積極的に進めている。なかでも水力発電は、安定した発電電力量を期待できることから、引き続き、一般水力や維持流量発電所の開発に取り組む方針だ。また、既設水力発電所の設備改修による出力および発電電力量の向上についても計画的に推進する。
中部電力が保有する水力発電所の数は196カ所(2017年3月末現在)で、出力545万180kWの発電を行っている。
水力発電で目指せ2.4億kWh、北陸電力が目標をさらに引き上げ
スーパーコンピュータで水力発電所の電力を増やす、東京電力が研究に着手
水力発電で地域振興、豊富な水源と地形を生かして290世帯分の電力に
運転開始から90年の水力発電所を全面改修、出力を上げて買取制度へ移行Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
人気記事トップ10