EVの蓄電池と太陽光をまとめて最適化、新しいエネマネ技術エネルギー管理(2/2 ページ)

» 2018年11月01日 09時00分 公開
[スマートジャパン]
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 同技術を用いることで、建物の敷地内に駐車中の複数台のEVと、太陽光などの発電設備を連携させ、電力需要・太陽光の発電量を予測し、電力コスト最小化を目的関数とした最適化計算により、ピークカット・ピークシフトを実現する。最適化計算にあたっては、契約電力量・電気料金単価・電力需要・EVの使用予定などを入力し、契約電力量などの受電電力容量・需給バランス・蓄電池の最大・最小充放電量などを制約条件として、独自のモデルを組み込んだ数理計画法により、各電源設備の運転計画や充放電スケジュールを策定する。

電力コスト最小化イメージ 出典:三菱電機

 具体的には、電力需要や電気料金単価の変動を考慮して、電気料金単価が高い時間帯に、安い場所で、安い時間帯に充電したEVの電力を放電するように、最適な運転計画やEVの充放電スケジュールを策定する。

 さらに1日数回、24時間先までの充放電計画を策定する「1日計画」、数分周期で数時間先までを策定する「計画補正」、数秒周期で策定する「制御指令」を組み合わせて、系統からの購入電力やEVの充電量を監視しながら、策定済みの充放電計画からの予測のずれやEVの使用予定のずれを修正して、運転計画や充放電スケジュールの精度を改善する。

 今後、同技術の適用形態の一つとして、中国のグループ会社の工場などを利用したフィールド実証実験に取り組む計画だ。

計画補正方法のイメージ 出典:三菱電機
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